「ちょ、ちょっとここじゃ…」
運動部の野太い声が聞こえるし、いつ彼らが休憩時間になって出てくるかわかんないし
、、、、、、、いくら何でも話せない。
「ここじゃないならいいんだ♡」
「う…ん…でも」
「でも?」
「あんまり遅くなったら櫻井さんが心配するかも。迷惑かけちゃうよ。」
「OK,なるほどwww」
カズくんはにこにこからちょっと意地悪っぽい笑みを浮かべた。
「図書館の近くの教室は空いてたよね。
そこなら話せる。」
「え、でも、、許可をもらわないと」
他学年、他クラスは夏休み中だから入れない。
鍵だってかかってるはず。
それはカズくんだって知ってるよ、ね。
「これ、なーんだ♡」
カズくんがポケットからひょいっと取り出したのは
「へ、鍵??
なんでカズくんそんなのもってんの?」
「魔法♡てか普通教室ならこれ1本で開いちゃうんだってさ」
「えええ?なんで、いつどこでそんなたいへんなものを?」
「マーくん、セリフ平仮名だけになってるよwじゃ、行こうか」
僕の言ってることがひらがなとかどうでもいいけど、鍵って教室担当の先生が持ってるんじゃぁ……
さっき来たろうかを戻って図書館の2つ隣の普通教室。
「ここならほどよく櫻井生徒会長に近いでしょ。」
カズくんはかちゃり、と鍵を開ける。
「はぁいっ、整理整頓されてますぅ」
とてとて入って手近なイスに座ったカズくん。
適当に座っていいよ。とか自分の部屋感覚で僕に勧めてくれる。
「ポイントだけでいいよ。
マーくんのコクハク、ちょー楽しみ♡」
カズくんはすっごく期待をこめた表情で僕を見つめた。