1階ホールの奥にはちょっとした段、
生徒の間ではお立ち台って言ってるんだけど。
そこに生徒会のメンバーが揃っていた。


フウマくんがワイヤレスのマイクを持って、とんとんとテストをしている。


「ワイヤレスはハウリングしないんだねぇ。
ならメガホンいらなかったんじゃ?」


カズくんがそう言っている間に今度は井ノ原さんにマイクが渡った。


「生徒の皆さん、おはようございます。ただ今より、櫻井生徒会長が本日の集合の説明を行います。」


お立ち台、の真ん中にショウちゃん、、、櫻井生徒会が立った。
よかった、体調が戻ったんだ。


安心した僕に
第2生徒会室でのことが
ぶわぁっと頭の中で再生されて
一気に体温が上がるのがわかった。
そばにいるカズくんと、やっぱりそばにいる松本くんに気づかれないように

僕は額の汗を手の甲で拭った。



「おはようございます。
今日みなさんに集まってもらったのは他でもありません。学校紹介のPVについてです。」


ショウちゃんの凛々しい声がホールに響く。
心地よくて大好きな声。


「学校紹介のPVについて、昨日理事長先生、および校長先生からお話がありまりた。
この夏休みずっと、みなさんと作成しているPVですが……」


櫻井生徒会長はそこで一度言葉を切った。