「まずは乾杯。」

いよいよ夕食。ルームサービスの料理。


—ぱくぱく、もぐもぐ。

「美味しいね。ショウちゃん。
さすがsamejimaホテルのお料理だね。」

さっきの小悪魔はどこに行ったのか、目の前のマサキは美味そうに料理に手を伸ばす。
…昼からろくろく食べもせず、緊張していたマサキ。
チェックインしてからは夢中で、
時間も忘れて。

マサキノキスマサキノハダ
ダキシメテオタガイヲカンジテ
トロトロシロップノナカデツナガッテ

ひとつになったんだよ、オレたち。

カワイクテヨウエンデ
アンアンナイテ
ツマサキマデチカラヲイレテ

ウエマデイッテ
イカサレタ


「ショウちゃん、どうしたの?
食べないの?」

メロンのひと切れをフォークにさして

「はい、あーん。」

オレの前に持ってくる。
滴る果汁、柔らかな実。
ぱくん、ひと口で食べたら

マサキの香りが一緒に広がった気がした。