ゆら、ゆらら

ゴンドラがかすかに揺れた気がする
ほんとに揺れたかどうかは
わからない


翔さんにしがみついた形で
やわらかなキスは続けられる



サシダシタシタハ
ショウサンノシタデサワラレル
シタノサキダケ


シタサキドウシノキス

それは初めての感触で感覚で

強くて甘くて
けれど一点しか味わえなくて




―だめ、です
もっともっともっと

翔さん、オレを食んでください


懇願にも似た気持ちで
翔さんにささやいた



のに







ごと、ん

ゴンドラが音をたてて下がりだした
てっぺんから確かに
後はもう降りていくだけ



翔さんは
翔さんとのキスは……




―タイムリミットかな


翔さんの唇がそう言った



ショウサンノシタノカンカクハオレノクチビルニハノコッテイルケレド
オレノシタハマダショウサンノシタヲホシガッテイル


翔さんはまだ
オレニクレテイナイ