Everybody~アメリカ人はどうして「オ」を「ア」と発音するようになったか?12
先述でローマ字風で母音を各欧州言語で発音していたと言う話に戻りますが、
耳で聞いた音を記録に残すために字で表記するのだろうから、しゃべった発音、
聞いた発音が正解で紙に表記した字は補助的なものにすぎないのでしょうが、
でも、スペルの「O」は「オ」で「ア」ではないでしょう。
北欧やドイツ語の表記を流用してきた西暦1000年より以前の英語での
「O」の表記は常に「オ」これに近い発音で決して「ア」の発音ではありません
でした。
古い時代は長母音と言われる伸ばした音は、オーはO:やウムラウトを使って
Öにしたりアーはą:やäにしたり、ドイツ語や北欧言語やフランス語でも
使う母音を組み合わせた表記にしていました
昔は、オエやオイと発音していたŒ、アエやアイと発音していたӕ
などです。
結論として北米でなんで、「オ」は「ア」と一様に発音される決定的な
理由はよくわからないと言うことです。
発音記号で言うӕとąやą:の相関関係は本blogで既に説明したように
法則性がわかっています。
16~17世紀にロンドン周辺からイングランド中部~中北部から更に
イングランド北部向かって、Thank youやCatの「ア」の音が押しつぶした
「(ンニ)ャ」のような発音がなぜだか格好いいトレンドになってしまった。
「スワェンキュウー」、「キャーット」の発音です。これが北米の全土に残り
矯正されなかった。更に17~18世紀にかけてはこのaが専門的用語で
言うと「エ」にまで下がって「センキュー」「ケーット」になるこの時代に
豪州、南ア、NZへの移民第一世代はこの「エ」の発音していた。
ところが、19世紀になる英国本国ではこの音がなぜか「ア」に戻ってしまい
「サンキュウー(厳密に言うと喉を若干絞っただな。。ま~面倒だからいいや)」
「カ(-)ット」に戻して現在に至ります。