英国のEU離脱問題1

2016年6月に国民投票でEUに残存するか離脱するかの英国の態度が

出ることになります。

しかしながら、この事は何も今始まったことではなく古くはEC(欧州

共同体)時代にも一度英国は脱退して再加盟をしたり、

ユーロ統一通貨導入強制に揺れた2000年頃もポンドを捨てるのなら

EUから脱退やむなしという、国内の空気が強くなりました。

結局、EU側がポンドの継続を認めたため現在までEUに残っている

状況です。

この問題は非常に複雑で、政府中央部では、EUに残り独仏のお目付け役

の役割を担い欧州一丸となって米国やアジアとの均衡を保つべきだと言う

考えのグループ。

一方、庶民は特にEUにいても何の恩恵もなく、英国からの出稼ぎ者よりも

旧、東、中欧諸国からガンガン英国に稼ぎに来てるではないかと思いが

あります。

実際、島国のために大陸のように地続きではないので、国境のフリーパス

と言われてもその利便性に対する実感がないのが現状です。

更に、英国と他の欧州諸国との物価の差や税制の違いもあり。顕著なのは

煙草で英国よりかなり安い近隣の仏、独から煙草を1カートン程英国内

に持ち込んだ場合差額分の税金を払うか廃棄するなどとの条例を

出したり、独蘭から麻薬の流入の疑惑があるので、EU内の人間でも

英国入国時には税関で通常外国人と同じくパスポートチェックをやってみたり

(これに対し独仏なども英国からの航空便の乗客には報復措置でパスポート

チェックをした)

こんな事の繰り返しです。

勿論、ポンドであるため、現在でもユーロを持ってきてもポンドに両替せねば

なりません。これでEU“市民”など言われてもピンと来ないわけです