本国と旧植民地、旧領土との関係、日本の断絶感 1

以前も書いたのですが、例えば英国と旧植民地、旧領土の間には国家間の

戦略の違い、思惑の違いがあるとしても人的の交流は途絶える事は無く

言いかえればどこかに血縁、縁者がいると言う親近感があります。

当然、言語が同じと言うことも、すぐに互いを理解できると言う大きな

アドバンテージであることは間違いありません。言っていることが分かる。

書いてあることが分かる、看板やプレートを見れば行き先も、何を

売っているのか、置いてあるのか即座に理解できる。

ここが、なぜか外国人と接しているとか、外国にいると言う感覚を

大いに鈍らせている原因です。

勿論、TVをつけてもタクシーから聞こえるラジオのニュースも即座に

理解できる。店売りの新聞の見出しも即座に理解できる。

普通そうに見えて世界の半分もの地域でこんなことが日常の風景であると

言うことは、良くも悪くもとてつもないことです。

現在の英国は国際的には3層の対応を並行して進めています。

1.1970年代以降第一次、第二次世界大戦の主戦場になり、更に

アジア、アフリカ、中米諸国などの独立紛争の鎮圧などで疲弊しきった

欧州は衰退期に入り、新興の米国、ソ連(結局張りぼてだったのですが)

後塵を拝してました。

1970年代に入ると戦後復興でV字回復をした旧西ドイツと盟主

復活を狙う仏の歴史的協調が実現し旧ECが拡大発展し現在の

EU~キリスト教精神を基礎にした一つの欧州です。

英国はEC時代から、出たり入ったりして大陸側をけん制したり、

自主路線を主張したりしていましたが、欧州の一員を選択します。

現在でも表面上はEUを第一優先と言うことで振舞ってはいます

2.英米同盟を基盤にした、軍事及び経済グローバル化に伴う米英を中心

にした特に金融、証券、保険などの強い繋がり

ここが非常に実利的な戦略で米国を通した欧州以外からも富を吸い上げるシステムです。

3.最後が一番緩やかな繋がりの英連邦(Commonwealth)で70数カ国

が加盟していますが、豪、NZ、南アなどの直轄旧植民地と征服地との温度差はあります。但し、豪、NZも貿易などでは急速に地理的に近いアジア地域との関係が英本国よりはるかに大きなものになってきています