中国が輸出依存しかないのとグローバルの儲け方5
次にくるものは
1)これは大手では多いケースですが、安い国で生産し他国へ輸出すると言う
やりかたです。
3角貿易、4角貿易などと言う言い方がありますが、
日本の本社が商品企画や設計、制作をし、実際の製造は安価な国の工場で製造
これを又他の国へ輸出する。
ただ、これだと1)のケースと同じく日本の本社側での実売り上げが立たないので
日本の本社から海外の工場へ発注し、一旦日本の本社が買い取った形に
して、販売国(ほぼ子会社が多いのですが)の輸入代理店へ卸すと
言う形にします。
こうすれば、日本の本社側の正当な売り上げが計上されます。但し製品自体は
一旦、日本送られ販売国に再輸出されるわけではなく、生産国から
販売国へ直接輸出されるので三角、四角、五角など言われます。
昨今、TPPやらEPAやらと関税を相互に下げようと言う動きが活発化
していますが、一昔前までは、例えば中国に直接輸出する場合、高関税
(含む賄賂)、輸入許可、規制(割り当て)など高い経費や時間を費やすのを
避け一旦香港経由(香港経由の方が甘い)で迂回して中国に
輸出するなどのやりかたです。
当然、香港での経費や販売手数料かかりますが、これを払っても迂回した方が
総コストが安く、納期も短縮できる。
又、生産国でも、日本からほぼ完成品状態のものをバラして台湾の生産工場に
送りそこで完成品にして、台湾製として輸出し関税軽減を図る。これは
中~低価格製品に使われます。
余談ですが、経済制裁中の北朝鮮。北京経由で手荷物に混ぜて、手持で日本製品
を運んでいる事例もあるようですが、中国やロシア経由で迂回させる。
これでも追跡調査で足が出そうになれば、フィンランドやEU外の東欧(ロシアと
の優遇関税国)経由でロシア~北朝鮮も可能です。
このやり方では、日本の製造としての儲けはありませんが、商社的に上前を
跳ねることで利益を得ることができます。