「今年のChristmasはどの様に過ごしたいですか?」
今年も当たり前の様に聞かれる質問。
その度に
「そうですね〜友人と美味しいもの食べて美味しい酒飲んで過ごしたいですね。」
と、ありきたりの言葉を並べた。
でもそんなChristmasはもう何年も過ごしてない。ってかこの仕事していてそんな日を過ごせる訳ないだろ。
もしそんなふうに過ごせたらタレント生命がヤバいだろ。
だから年末は有り難いことに仕事三昧だ。
何ならこの時期の撮影はもう既に「明けましておめでとう。」と振りまいている。
それに25日こそChristmasだとしても24日Christmas Eveなんぞの概念はない。
もう20年以上12月24日といえば俺の愛しい人の誕生日なのである。
嵐の活動が休止となりお互いそれぞれ家庭を持った年からなかなか2人きりで過ごす事が難しくなったがこの大事な日はたとえ数分だろうと会って祝いたいと思っている。
仕事と仕事の合間の数時間、マネージャーに無理を言って雅紀の元へ向かった。
「それじゃまた。」と楽屋のドアが開きこちらに向かって歩いて来たのはえなりかずき。
ドラマの共演きっかけで雅紀と親しくなり最近妙に馴れ馴れしくなっている。
俺に気付き会釈をした。
「え?あっ、櫻井さん!!お疲れ様です。珍しいですねこんなところで。仕事ですか?相葉さんなら部屋にいますよ。」
んなこたぁ分かってるよ。マウント取ってくるな。と、心で思いこっちもついつい。
「お疲れ様です。雅紀がいつもお世話になってます。」
「いえいえ、こちらこそ。相葉さんと仕事が出来て光栄です。」
少し驚いた表情のえなりくんにもう一つ軽くジャブ。
「これからも雅紀のこと、どうぞ宜しく。」
と、肩に手を置きその場を離れた。
ハハハ俺って小っさい男?
ドアをノックして開けると
「翔ちゃ〜ん待ってたよ~♡」
ドアを閉めるきる前に雅紀の甘い声が降ってきた。きっと元子役の彼の耳にも聴こえたであろう。フフフっと笑みが溢れてから2人きりの空間を作った。
「雅紀、誕生日おめでとう。」
「ありがとう♡仕事の合間なのにわざわざごめんね。」
「バカ。俺が雅紀に会いたいんだからわざわざじゃねぇだろ。」
んふ♡
抱きしめて久しぶりに重ねた雅紀との唇。
「翔ちゃんと同い年だね。」
「ようこそ40overへ。織姫さま。」
「姫は翔ちゃんじゃないの?」
「雅紀は俺の姫だよ。だってHする時、俺が入れ…」
「ダーーーーーーッ!分った姫でいいよ!」
顔を真っ赤にして声を上げる雅紀がなんとも可愛い。やっぱ俺の姫。
そうそう、と手にして来た紙袋を雅紀に渡した。
「ハイこれ。雅紀好きだろ?」
「あ、カチカチのプリン!大好き〜。ありがとうプレゼント?食べて良い?」
「どうぞ。え?誕生日プレゼントこれでいいんだ。」
「え?全然良いよ。だって翔ちゃんからなら何でも嬉しいもん。なんならさっきのチュウだって最高のプレゼントだよ。フフフ」
お前ってヤツは…
「じゃあこれは要らないかぁ。後輩の誰かにあげようかな。」
嬉し過ぎてついつい意地悪るするなんてまるで俺小学生男子じゃん。
カバンから取り出した1枚の封筒を雅紀に見せながら言うと。
「え?何それ。」
「え?欲しい?仕方無いなぁハイ、どーぞ。」
雅紀はそれを受け取ると封から取り出した。
「バカじゃないの?こんな大事なもの俺以外のヤツにあげようとしたの?最低。」
そう言って目を潤ませて俺をグーでパンチした。
「どうする雅紀。翔ちゃんと宿泊するこのホテルチケット要りますか要りませんか。さぁどっち!」
「要ります!要るに決まってるでしょ!ありがとっ!」
「おっと💦」
と、胸に飛び込んで来た雅紀を抱きしめた。
「直ぐには無理だけど落ち着いたらゆっくり2人で行こうな。」
「うんうん。絶対スケジュール合わせる。翔ちゃん大好き。」
今度は目をキラキラさせて言う雅紀にもう一度今度は深く唇を合わせた。
「それじゃあ、もう行くな。収録頑張って。」
名残り惜しく重い腰を上げた。
「うん。翔ちゃんも頑張ってね。最高のプレゼントありがとう。」
雅紀こそ最高の笑顔ありがとう。
そう思いながら楽屋を後にした。
さぁ41歳同い年同士のスタートだ。
雅紀、幸せな1年を過ごそうな。
おめでとう。
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