「やっぱラーメンは外せないよな。」
「魚介たっぷりのね。ジンギスカンも食べたいね。」
「もちろん!あぁ〜あと寿司も行っときたいなぁ。」
春休み直前、念願の旅行をいよいよ控え最終チェックを雅紀の家でしていた。メインは『星空を一緒に』だけど結局は現地で何を喰うかが大事になっていた。
いろいろ悩みながらも雅紀とこうしている時間がめちゃめちゃ楽しかった。
これまでこうしているとだいたい流星が邪魔に来るのに最近はめっきり減っていた。
そしていつの間にか雅紀の部屋のドアには鍵も付けられていた。
「翔ちゃんとの時間を邪魔されたくないし、翔ちゃんが誤解するような事は避けたいから。あれから付けたんだ。」
なんて嬉しい事を言ってくれた。
雅紀が流星に何と言ったかは知らないけれど、『流星、残念だけどお前の雅にぃは俺にべた惚れみたいだ。ごめんよ。』
そう思いながらニヤける口元を固く閉じながら「ありがとな。」と言って雅紀の頭を抱いてサラサラな髪にキスをするとはにかみながら俺に抱きついた。
こうなると当然お互い抑えきれない思いになるわけで雅紀からも「テスト終わったからね。」とお許しが出て自然とベッドへ流れ込み俺と雅紀の熱く甘い声とベッドが一定のリズムで軋む音が部屋に広がった。
そんなわけで今、この時間も安心して2人きりの時間を過ごせている。
旅行雑誌をパラパラめくる雅紀の横顔が綺麗でゆっくりその頬に顔を近づけると
「あ、そう言えば翔ちゃんと旅行行くことニノに言っちゃった。」
急に顔を向けて言うのでびっくりして身を引いた。
「え?あっ、そ、そうなんだ。」
「でね、あれこれ聞いてくるから。ニノこそどうなの?って聞いたの。」
おそらく正月に智くんとニノに会った時の事を言ってるのだろう。
あれから智くんとは会ってないし俺からも連絡はしていない。
「そしたらね、なんとね、ニノ、大野さんと付き合ってるって!」
「そうか。やっぱりな。」
出不精の智くんがあんな混む日に一緒にいたと言う事はそう言う仲なんだろうと勝手に納得していた。
「やっぱりな。って翔ちゃん知ってたの?」
「いや。本人達からは何も聞いてない。けどそうだろうとは思ってた。」
智くんの個展の数日後ニノと智くんが街でたまたま会ってニノがアトリエに足を運ぶようになって親密になったらしい。
何ともドラマチックな感じだけど個展で会った時からきっとお互い惹かれ合っていたのかも…と俺は思う。
「ニノ達ももうHしたのかな?」
クフクフ笑いながら聞く雅紀
「さあな。」
と流してみたものの従兄が自分の恋人の親友とそういう行為をしていることが半分複雑に思えた。
親友に恋人が出来たのが嬉しいのか2人の件を話すとより楽しそうに鼻歌を歌いながら旅行雑誌に目を落とした。
「ニノと智くんと潤にもお土産買って来ような。」
と言うと
「そうだね。何が良いかなぁ~。ん〜。」
口をアヒル口につぐんで傾げる仕草があまりにも可愛くてその唇に軽くキスをすると黒目がちの目を見開いて
「もうっ!」
「んぐっ。」
俺の唇を摘んだ。
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花粉症が辛くなって来たけど😷🌲


ぶいちゃん