用を済ませて戻ると雅紀が見知らぬ女子2人でと話していた。

慌てて駆け寄ると「翔ちゃ〜ん。」ほっとした顔を向けた。


「あ、お友達ですか?」


「何?なんか用?」


ぶっきらぼうにそう答えると。


「私も友達と来ていてぇ。良かったら一緒にどおかな?って思って。ね。」


「はぁ?悪いけど今日は君達と一緒に過ごす時間は1分1秒もないよ。じゃ。」


俺はそう言って雅紀の手を掴んでその場から離れた。

その女子達はポカンとしてから2人でブツブツ言いながら反対の方へ歩いていった。

ったく油断も隙もあったもんじゃねぇな。


「良かった翔ちゃんがいてくれて。」


「いてくれてじゃないよ。前もお前俺の学校来て言い寄られてただろ?もっと自覚しろよ。俺安心してトイレにも行けねぇだろうよ。」


「ごめん。でも自覚って俺どうして良いか…ちゃんと断っているのに…。」


「まぁ、お前を一人にした俺も悪かった。しっかり俺の側にいろよな。」


「はい!俺の彼氏かっこいー。」


と笑顔で俺の腕にしがみついた。

一気に熱くなる思いに平常を保つのに必死だった。


「こいつ〜おちょくってるなぁ。」


と脇っ腹をくすぐってやった。




ランチにイタリアンのお店に入った。

大きなピザを1枚にそれぞれパスタを頼んだ。


「うっめぇ〜。」


「良かったね。翔ちゃんの好きな貝いっぱい入ってるじゃん。」


「おぉ。雅紀はナポリタン好きだね。」


「うん、けどこれはおしゃれなヤツだからそんなにブヨブヨしてないよ。」


「ブヨブヨって聞こえ悪いなぁ(笑)」


「けどめちゃめちゃ美味しい。」


デザートにケーキとドリンクも付けて


「Happy Birthday!&Marry Christmas!」


「Thank you!&Marry Christmas!」


ソフトドリンクで乾杯をした。




日が沈んであちこちがライトアップされてイルミネーションが広がっていた。

パークのシンボルの塔もカラフルなライトに照らされて幻想的だった。

そんな景色を映している雅紀の瞳もキラキラしていた。


「綺麗だね。最高なクリスマスだよ。」




「クリスマスだけじゃないだろ。」


と言って後から抱いて耳元で囁いた。


「雅紀、改めて誕生日おめでとう。」


そして鞄からプレゼントを出し渡した。


「ありがとう。開けていい?」


「どうぞ。」と言うと丁寧にラッピングされている袋から取り出した。


「財布だ!しかもブランド品?」


「雅紀の財布だいぶくたびれていたからな(笑)」


度々目にしてきた雅紀財布は擦りきれていて小銭が端から出てしまう事が何度もあった。


「嬉しい。ありがとう。買わなきゃって思っていたんだ。大事にするね。コレもコレも。俺の宝物だ。」


財布と首に掛かっているネックレスを見せた。


俺も自分のネックレスを雅紀に見せるとまたとびきりの笑顔を見せた。


「あ、俺からもコレ。クリスマスプレゼント。」


それは黒い革のペンケースでSho Sakuraiと名前が刻まれていた。


「Thank you。俺もコレとコレずっと大切にするからな。」


そう言って鍵につけてある前に貰ったキーホルダーを見せた。



俺は近くに人がないとこを確認すると


「あとコレもプレゼントしなきゃ。」


「ん?」


雅紀を抱き寄せ唇を重ねた。


「ホントは何処かホテルに泊まって抱きたいんだけどなぁ。」


「フフフ、もう少しで北海道に行けるじゃん。その時いくらでも出来るでしょ。」


「いくらでもって雅紀そんなにシてほしいの?エッチだな(笑)」


「え?意地悪!翔ちゃんが言うからでしょ!」



「ハハッごめんて。けど俺はいくらでもするつもりだから。」


「んっ。」


また唇を合わせて雅紀の舌を絡めて吸った。


「雅紀、大好きだよ。これからもずっと一緒にいて。」


「俺も。翔ちゃん大好き。」


ドーンッと音がなると目の前に大きな花火が打ち上がった。


「冬の花火も良いね。」


「雅紀をお祝いしているみたいだな。雅紀、Happy Birthday & Marry Christmas。」


「俺、最高に幸せだよ。翔ちゃん、ありがとう。Marry Christmas。」



俺にとっても雅紀にとっても人生で忘れられないChristmasを送ることが出来た。




帰宅の途中


「あ、ニノと潤くんからメール来てた。“誕生日おめでとう”って。ん?明日潤くんとこのカラオケ屋さんでChristmas Partyやろうって。」


「おい!俺んとこにはメール来てねぇぞ!あいつらーーー。」



⁠.⁠。⁠*⁠♡⁠.⁠。⁠*⁠♡⁠.⁠。⁠*⁠♡.⁠。⁠*⁠♡⁠.⁠。⁠*⁠♡


皆も素敵なChristmas Eveを過ごしてね。


Happy Mery Christmas 🎄



ぶいちゃんクローバー