「いらっしゃいませー」
俺のバイトは飲食店関係。
まーどこにでもある居酒屋だ。
早く成功してとっととおさらばしたいが・・・
気持とは裏腹にもー5年も続いている。
バイトの中でも一番長く、みんなをまとめて指示を出すバイト長みたいなもんを任されてる。
はー・・・
このままここに就職したほうがいいのかな・・・
そのほーがかーちゃんもまだ安心すんだろうな・・・
ガラガラ
一組の客が入ってきた。
「いらっしゃいませー・・・・ん・・・・?」
この人は・・・
間違いねー!
今日のオーディションで審査員やってたFテレビのディレクターじゃん!
なんでこんなシケた居酒屋に・・・
なんか若い女連れてんな・・・
「いやーおつかれさん!まー飲んで!」
「はい・・・」
ディレクターと若い女は飲み始めた。
「んー・・・で・・・?君んとこの社長から頼まれたんだけど、俺の番組で君を使って欲しいと・・・」
「はい・・・」
「そーかー・・・まー俺の番組はゴールデンでそこそこ数字もとれてる。君のような名前の売れていないグラビアア
イドルでも何度か出れば名前が売れ、仕事が来るようになるだろう。」
「はい・・・」
「・・・と・・・いうことは・・・?・・・ここからはもう大人の女なんだから言わなくてもわかるよね・・・?」
「・・・・・はい・・・・」
このスケベオヤジ!!!
黙って聞いてりゃこの娘の体目当てじゃねーか!!!
こんなやつにおれらはあんなボロクソ言われたのかよ・・・
「ははは!そーかそーか!おーい君!生ひとつ!」
「はーい・・・」
「ん・・・?きみは確か今日オーディションに来ていた・・・」
「はい・・・。ジャックナイフの天野です・・・。」
「そーだジャックナイフだったな!うんうん!きみらはなーほんとしょーーーもなかったぞ!!つまらない漫才だ
った!もう8年もやってんのか!?やめちまえやめちまえ!!今日の漫才を見るとこれから先も芽が出ることは
ない!!俺が言ってんだから間違いなし!!なんなら君も女だったらよかったのにな!!そしたらこの娘みたい
に別の方法で売り込むこともできたのにな!!ははははは!!!!」
女の子はとても悲しい顔をしていた。大声でこんなことを言われて・・・
俺は自分がしょーもないもはわかってる・・・。
人生も漫才も。
だからこのスケベオヤジを否定するつもりはない。
こんなことを言われてもいつもだったら愛想笑いでごまかしていただろう。
ただ・・・
なぜか・・・
気がついたら俺はこの大物ディレクターをおもいっきりぶん殴っていた・・・。
つづく、いやつづけ!
ひとしまたせてごめん・・・