先般、エステティックをうけないか?とお誘いを受けた。

女性はいくつになっても美しいと願う人がほとんどだろう。

かくいう私もそんな一人だ。

 

受けようか、やめようか。決めかねているときに

かつてお目にかかったある女性のことを思い出した。

その方は今野華都子さんという。

子供の学費を稼ぐために専業主婦から心機一転。働き出す。

 

今では全国を飛び回る素敵な女性である。

 

10年以上前のことであっただろうか。

今野さんの洗顔教室に参加したことがある。

 

洗顔教室とは、その名の通り、正しい洗顔方法を学ぶというもの。

 

会場は50名ほどいただろうか。満員だ。

そんな中で全員が顔を洗えるはずもなく、参加者全員手の甲で洗顔を体験するというものだった。

少しお話しがあったあと、今野さんが会場を回り始める。

一人一人手を取り、優しく洗っていく。

 

すると徐々に会場からすすり泣く声が聞こえてきた。

一体何が起きているのか。

ちょっとドキドキして顔を上げると、やがて私に順番がやってきた。

 

今野さんは優しく手をとって、手の甲にふわふわの泡をそっとのせる。

触れているのかいないのか肌がまったく動かないほどの優しい力で手を包む。

 

気が付けば自分も涙がぽろぽろこぼれていた。

曇った心がどんどん晴れていく。

 

今野さんは顔を洗うのではなく、心を優しく洗ってくれたのだ。

 

今の自分は誰かの心を洗ってあげられるような人に成長しているのだろうか。

 

そんなことを思い出して今回はお断りししてしまった。だってあれ以上の体験できなそうだったから。