スタートアップ的・5ステップ進化論 | 小川健志の破壊的イノベーション

スタートアップ的・5ステップ進化論

スタートアップに入って成長する人(成長する)と離脱してしまう人(成長しない)について整理してみました。大体この5ステップを経て、メンバーは進化していくと思います。この5ステップは組織に属す人間に限らず、個人事業主的なビジネスオーナーにも当てはまると思います

 

ステップ①絶望・憂鬱・焦燥

ステップ②サンドバック化

ステップ③量的アプローチの習得

ステップ④成功体験による質の向上

ステップ⑤司令塔に昇格

 

スタートアップに入って良かった!と思える(スキルアップ、経済的な恩恵)のは少なくともステップ③からだと思うので、スタートアップにジョインする事を決めたら何があってもステップ③までは突き進む事をおすすめします

 

 

 

 

 

①絶望・憂鬱・焦燥

 

スタートアップに入ったら基本的には「絶望」と「歓喜」しか感じる事が出来ません。ステップ①は図にある通り、達成不可能と思える目標に力尽きたり、理不尽な要求をしてくる上司に打ち砕かれてしまう第一関門です。圧倒的ボリュームの「負の感情」に耐えた抜いたメンバーがステップ②に進みます

 

②サンドバック化

 

毎日シャワーのように「痛み」を浴び続ける事で、ある日突然、あらゆる痛みを無効化できるサンドバックに進化します。少しの事では動じなくなり、スタートアップで生きていく土台が出来始める時期です。週明けの月曜日、怒号に近い朝礼を経て「スイッチが入る」ような感覚があれば「仕上がってきている」と言えるでしょう

 

③量的アプローチの習得

 

ステップ②まではスタートアップで生きていく為の環境設定に過ぎません。引っ越した家でPC環境を整えるのと同じです。

 

ステップ③からは成果を出す為にどんな行動をとるか?という話になります。大体の場合「量的アプローチ」だけで頭1つ抜きん出る事が可能です。競争が高度化していない段階では周りより量を追える人材が勝ち上がるのは割と自然な話です。質は抜きにして、量を追える人材がステップ④に進みます

 

④成功体験による質の向上

 

圧倒的な量を追い続ける過程で、必ず質が向上します。学生時代の部活を思い出してください。サッカーにしろ、野球にしろ、練習の量を増やす事で上達(質の向上)しましたよね。それと同じです。

 

量的アプローチを続ける事で小さな成功体験を掴めるようになり、小さな成功体験が仕事の質を向上させるというプラスのサイクルに入ります。量をこなす過程で工夫がうまれ、業務効率が改善され始める時期でもあります

 

⑤最終形態・司令塔への昇格


量を追う事で小さな成功体験を掴み(ステップ③)成功体験を通じて質が向上する(ステップ④)サイクルに突入した後、わずかな間をおいて最終形態(司令塔)に進化します。これまでの個人競技からチーム競技に種目が変わる時期でもあります。成果までのプロセスをメンバーに伝え、チームで大きな結果を出しにいく段階です。

 

ちなみに司令塔まで昇格した個人が司令塔として結果を出せるかは、また別の話です。詳しくはピーターの法則をどうぞ

 

 

《進化論のポイント》

 

着目すべき点は「人より突出する事が割と簡単」という事です。ステップ③で「量的アプローチ」と「差別化」の相関関係について軽く触れていますが、量の追求なんて「気合い」があれば誰でも出来ますからね

 

※競争の段階によっては「量的アプローチ」が「差別化」に全く寄与しない事もあるので相関関係としています

 

 

《まとめ》

スタートアップの成功はどうしても一部の人に偏ってしまう傾向にあるので、スキルアップの為にも、組織が成功した際の恩恵をうける為にもステップ④〜⑤にポジショニングしている事が大切ですね

 

どんなゲームもWinner Take Allな場合が多いです