選ばれたキャプテンのシュートは外れた。

結果バスケット部の最後の試合はそこで終わった。
みんな泣き崩れていた。キャプテンは人一倍練習もして、2年のうちにレギュラーも任される位にストイックにバスケットの練習をしていたし、小学生の頃の近所の幼なじみでもあり、小学野球でも人一倍努力して練習もしていた。
それに勉強の方の成績も常にトップクラスにいる位勉強も人一倍頑張っていた。
3年になってからようやく行き始めたバスケットの練習もキャプテンは嫌な顔をせずに受け入れてくれた。

最後にパスの選択した彼も、プライベートでも仲良くしてくれたし、練習に来させようと何度も説得なり、激励なり色々と気にかけてくれていた。
その上勉強もバスケットも努力してきていた。

他のレギュラーのメンバーは特に深く知り合っていないので良くは知らない。
キャプテンも近所の幼なじみというだけで、特に深く仲が良いわけではない。

それに周りの強制してくる環境をただ無くしたいだけの為に行き始めたバスケット部だったので、試合後、特には泣かなかった。

本当に面倒臭い強制とか説得とかに解放されたと言う、それだけが何よりも快適だった。

試合後に監督に感謝の言葉を述べたりしたが、それっぽい事をとりあえず言って見ただけのこと。

それよりも、ただぐったり家に帰って横になりながら流していたニルバーナのMTVアンプラグドのアルバムが母親も気に入ってくれたと言う事が1番頭の中に残っている。

なので本当に泣きまくって、でも後悔とかもっとこうしたら良かったとかも無く、ただ泣きまくったのはここの話ではない。

良く、部活とか一生懸命にやって最後の試合後にみんなで感謝を言い合い泣き崩れる。
こんなシーンが映画や実際にもあると思われる。
特に一生懸命にやってもいないし、感謝も無かったので泣きはしなかった。
しかし、感謝もないし、一生懸命仲間で何かしたわけでもないのにただ泣いたのが、次の進学する高校の卒業の後にみんなで飲んだ後の事。

特に高校の仲間とは何か成し遂げたわけでもないし、一生懸命何か創造したりしたわけでもない。

ただこの仲間には自分の中にあるもの全てを表現しても理解と言うか、クレイジーだなっ!で終わる仲間。

いつも何かをした訳ではない。
何か一緒に作り上げたわけでもない。

ただみんなで全裸になって大事な部分にソックスを被せて横断歩道を渡っただけ。

それがドラマ風なバスケット部の最後の試合よりも何か真理に触れる行為だったのかもしれない。