足を手ぬぐいで縛って冷やすことしばし。何だか今までの(たとえば足をちょっと挫いたような)怪我とは違うな、というのは感じていました。
だがおやつの時間頃には子どもを迎えに行かないと行けません。これはマスト。足を冷やしながらも、ハイハイで這いずる分には痛みがないと判ったので家の中を探しました。どうしようかどうしようか……すると、傘立てにトレッキングポールを見つけました。
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トレッキングポールとはこんな↑ような、山登りの時につかう杖です。以前夫がぎっくり腰をやった時にこのポールを杖代わりにしていたので、これだ!! と思いました。2本あるから、これならいける……と思っていました。
お迎えの30分前。ひょっとしたら時間がかかるかも知れない、と、足首を手ぬぐいで縛ったまま靴を履き始めます。あっヒモを緩めればなんとか履ける! なんとなく大した事ないような気になっていましたが、いざ健康な方の足で立ってみてわかりました。痛い方の足を全く使える気がしません。足を着いて痛い、じゃなくて、そもそも着いてはいけない、無理、という感触でした。けどお迎えにはいかないといけません。時間に遅れればバスは通過してしまい、遠くの園まで迎えに行かなくてはいけないのです。それはもう完全に無理なので、バス停のが10倍まし、と出発しました。
そこで気が付いたのは、うちのマンションにはエレベーターがないのでした。
やばい。階段やばい。
両手の杖は山登りをする人が足の疲労を軽減する為のもので、実際は松葉杖のように杖だけで歩けるものではありません。健康な左足がケンケンで進む際の補助、程度でした。階段怖い。けど降りなければならない。3階から地上へ。
下を向くと怖いので、壁の方をむいて、カニ歩きケンケンのような状態で一段づつ階段を降りました。今思えばよく転倒しなかったな、と思いますが、重力があるので跳びさえすれば身体勝手に降りてくれるし、当時は結構いける、と思ったのです。汗だくでしたが降りました。
しかししんどいのはむしろそれからでした。
普段早足で4分くらいの距離が酷く遠いです。ケンケンはすぐ転びそうになるし、杖が役立ってるのかどうか疑問な位でした。しかし怪我している右足を降ろそうとすればやはり無理ィ……な感じなので杖とケンケンで進みます、休み休み汗だくでバス停に着いた頃には20分くらい経っていました。
世の中、イスとか座る所が少ないなあ……と思いながらコンクリの壁の出っ張りに尻を引っ掛けるように寄りかかり、これ、帰れるかな、と非常に不安になったのがこの時です。バス停のママ友達に捻挫の酷いやつかも……と説明しながら子どもを待ち、また杖で帰りました。
皆とは極力元気に別れたのですが、実際帰路は行きより疲れていて辛く、途中5m位犬のように這ってみたのですがそれはそれで膝は痛いし思ったより進まないのでまた立って、子どもに「ママがんばって~」と鼓舞されながら進みました。
もうほんとにボクサーのように汗だくになって建物につきホッとしたのも束の間、階段を登るのがほぼ無理な事に気が付きました。行きは下りだったので跳べば下に降りられるけど、片足ジャンプで段を上がりながら3階まではとてもいけない、というかすっ転びそうでした。
「……。」
同じマンションの住人が来ない事を祈って、膝で這って上がることにしました。けど結構膝が痛い。ので健康な方の足は足の裏、怪我してる方は膝、の片膝立ちのような感じで這っていきました。
幸いだれも通り過ぎなかったけれど、たぶん貞子のような恐怖感ある見た目だったと思います。子どもは完全に引いてました。「まま、大丈夫??」という言葉に大丈夫、と答えていましたが、多分大丈夫じゃなかった。
それでも子どもが独りで遊べるような年齢で助かりました。家に着くと私は燃え尽きたようにベッドに横になりました。寒気と震えが来るような疲労で、(今思うと骨折のショックの一部かも。内部の出血の影響もあるし)子どもには手洗いもうがいもおやつも適当に指示して暫く気を失うように眠りました。
しばらくして目を覚まして思ったのは「移動手段が必要だ」という事です。明日からのバス停への送迎、もちろん明日足首が治っていればいいですが、ひどい捻挫はむしろ翌日が非常に腫れるとインターネットに書いてある。やばい。
その時なぜか私は「自転車があれば全て解決」と考えました。
自転車なら片足でもこげそうだし、子どもと一緒に足で蹴りながら進んでもいいし。
うちには自転車がないので、明日朝の送迎までに自転車をなんとかしないといけない。
そう思って夫に電話を掛けました。