私たちの暮らしは、父がいなくなったことで大きく変わってしまった
今なら、もっと母親を助けられたかもしれない
でもその当時はやっぱりただの子供で、自分以外のことはなんにも考えてなくて
悲しくないふりをして頑張って、でも陰ではたくさん泣いて・・・みたいなことはやってたけど、それは別にしっかりしてるわけでもなんでもないんだと思う
その時にはすでに、自分の感情のコントロールは人以上にしていて、もはやどれが本当の感情で、どれが建前なのかわからなくなってた
父のいない生活で、一番大変な時期を迎えたのは母だ
確実にいえるのは、夫婦仲は良くなかった
どれだけ思い返しても、両親が笑って会話してる場面を思い出すことはできない
それでも、好きになって結婚した相手で
私は知らない若いころの楽しい思い出が両親の心の中にはあったはずだから
友達も少なく、まじめに家族に夫婦の話なんかする人でもないだろうから
母はたいろんな思いを抱えていたに違いないとは思う
今、もしそういった父との話が聞けるなら、聞いてみたいなと思う
母にとってさらに負担となったのは祖母だ
祖母には悪いが、祖母は母の負担でしかなかった
父は、私たちの家族と親戚をつなぐ要だった
父がいなければ、何にもつながらない
父方の祖父母は離婚しているが、それぞれ別々に私とよく連絡をとっていた
父の兄、私の伯父の家族とも年末年始は毎年一緒に過ごすことになっていた
間の父がいなくなってしまったことで、私たち家族を取り巻く図式が崩れてしまって、母には継続不可能だった
まずはじめに、母の対人関係の下手さから、祖母、伯父家族とうまくいかなくなったらしい
本当は、母はもっと頼るべきところは頼って一人の判断をなくしてもよかったのかもしれない
何があったのかはそれほど知らないが、そのあたりから、祖母との関係が煩わしくなった
さらに私の目線から厄介だったのは、母方の祖母と、父方の祖母でいがみ合っていたこと
それぞれが、それぞれの息子相手に愚痴を言っているのは知っていた
今となっては、母の至らない部分が父方の祖母にとっては心配でならなかったとわかるし、そんな祖母をたしなめ、母を助けることもできただろうか
できたとしても、祖母の小言をはねのけ続け、私の中の常識が母の常識でとどまっていたら、私も世間知らずで終わってしまっていたのかもしれない
その当時は、ただただ、世間を知らない母、無駄に気合いがはいりまるで私の家の父親気取りになった祖母との醜い仮面関係が続くのを見ていた
私は今でも、この時私の周りの大人たちの言動を思い出すと、大人なんてただ長く生きているだけの子供だと思う
無駄に歴史を重ねてプライドに塗り固められて自分のものさし以外の存在を認めないのが大人だと思える
祖母と母の関係、また祖母同士の関係が悪く、大人たちの笑顔が信じられなくなったのは小学校高学年から中学生まで続いた