病気の子どもに携わる多職種が連携するための勉強会
「子どもたちに生きる力を!!私たちに今できること」
~入院や通院が必要な小児がんの子どもたちについて~
※2021年10月23日(土)13:00、YouTubeライブ配信
「認定NPO法人ポケットサポート」主催の勉強会に参加させて頂きました。
■入院中から退院・復学後までの子どもたちを包括的に支える取り組み
【講師】認知NPOポケットサポート 代表理事 三好祐也 氏
入院することにより、自分の今いる環境が変わる
家庭・学校などの日常から引き離される
生活に制約(ルール)がいっぱい
治療・検査という、わけのわからない苦痛
自分の命が守られないかもしれない状況
病気によって脅かされるのは健康だけではない
子どもが重い病気になると「教育を受ける権利」が失われることがあるという現状
入院中の子どもたちが通う院内学級
・設置率は病院全体の約3割程度
・大きい病院のみ設置
・長期入院の子どもに適用
・義務教育のみ→高校生への教育支援が課題
「小・中学校等における病気療養児に対する同時双方向型授業配信を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について(通知)」
※平成30年9月20日 文部科学省初等中等教育局長
小・中学校等では、病院や自宅等で療養中の病気療養児に対する学習支援として同時双方向型授業配信やそれを通じた他の児童生徒との交流を行っている場合があり、それにより病気療養児の教育機会の確保や学習意欲の維持・向上、学習や学校生活に関する不安感が解消されることによる円滑な復学につながるなどの効果が見られている。
このような状況を踏まえ、病気療養児に対する教育の一層の充実を図るため、小・中学校等において同時双方向型授業配信を行った場合、校長は、指導要録上出席扱いとすることができることとするものである。
●病気による長期療養が必要な子どもたちの為に多職種がつながっていくことが必要な3つの理由
①学校関係者や医療関係者などの多職種が入院中や通院中に必要に応じて連携し、子どもの状況を共有するなど「教育と医療などの職種間が近くなるころ」で子どもたちの復学に安心感えを与えることができる。
②つながり「顔の見える関係」になることで、子どもや家族からの相談の中で「このケースの場合はここに相談すればよい」といったネットワークができていく。
③地域の支援と連携や協働することによって学校や病院の間にある空白(ポケット)を埋める。子供が入院中でも、療養中でも「今ならできる」「やりたい」と思えたときに、それが叶えられるようになる。
「病気が治ってから頑張ればいい」は、もう古い言葉
「今」を大切に生きる子どもたちの思いを叶えるために、大人たちがつながりましょう!
~感想~
小児がんに限らず、小児慢性特定疾病等の長期入院、もしくは長期とはいえない入院等も含めた様々な状況の中で、子ども達の「今」が大切である事が伝わりました。
治療後、体調が優れず不登校傾向が続く場合は、地域の不登校支援のNPOとの連携するとのお話で、専門的に関わり合える環境のサポートにはご本人・ご家族にはとても心強いものだと思いました。
高等学校の教育支援はまだまだ課題があり、NPO活動だけでは難しく、国や自治体を始め各教育機関への働きかけが必要だと感じました。