マスク生活を考える | チャイルドケアのお話

チャイルドケアのお話

~チャイルドケアという命の伝え方~

チャイルドケア講座への資料請求やお問い合わせの中で寄せられた
ご質問・レッスンの特徴、チャイルドケアの考え方などをまとめてみました。

チャイルドケア共育協会で運営しているオンラインサロン「Childcare HOUSE(チャイルドケアハウス)」では、本部講師の松本美佳先生から季節や行事、日々の暮らしなどをテーマに、コラムやホームケアレシピ、動画レッスンなど多彩な情報を掲載いただいております。

 

 

 

 

今日はそのコラムの中から、美佳先生の新着記事を全文無料公開でご紹介しますね。ぜひご覧ください(*´▽`*)☆

 

 

今年は春の訪れが早く、4月のはじめには桜も散り始め、様々な植物がそれに合わせて花開くことを競い合ったように咲き始めました。この季節は、花と緑の香りを強く感じますね。それもこの季節の楽しみのひとつでしたが、マスク生活になり、無意識で香りを楽しんでいた習慣が激減していることに気づきます。マスク生活のストレスは、こんなところにも出ているように思います。

チャイルドケアでは、精油ではなく、自然の香りや、生活の中での香りを楽しむ「アロマ」をお勧めしていますが、マスク生活ではそれを存分に楽しむことはできません。これは、思っている以上にストレスになっているかもしれません。

 

「マスク着用の意義の変化」

マスク着用は、新型コロナウイルス感染症が広がり始めた当初は、感染拡大を防ぐためにマスク着用が必須でした。また当たり前に手に入れられていたマスクが購入できなくなり、マスクが高額に販売されることもあったため、世の中の状況がマスクへの執着が高まったこともあるように思います。

マスク着用が定着し、マスクをしていないと大きな声で注意されたり、暴言をはかれたり、嫌がらせをされるという「マスク警察」なる人たちも出てきました。最近では、布やウレタンマスクでは効果がないなどと報道されると今度は「不織布マスク警察」という人たちまで現れました。もはやウイルス云々よりもそういった同調圧力の方が怖いと感じます。

もともと日本人は、集団主義的同調圧力の高い国民性を持っています。

 

 

日本人は集団主義的で同調圧力の高い国民性であることは知られています。外国のジョークで、転覆しかけた船から海へ飛び込むのをためらう人に対し、アメリカ人なら「ヒーローになれますよ」、イギリス人なら「紳士なら、そうすべきですよ」と言うと効果的で、日本人には「みんな、そうしていますよ」と言うと効果があるとか。

しかし、この「みんな」に対して、意外にいい加減なものも多く、あいまいな情報で感情的になり、自分の不安意識をすり替えて騒いでいることも少なくありません。正確な情報知識よりも「誰其れさんが言ってた」「知り合いに言われた」「SNSで言ってた」などと情報の出どころはいい加減なものが多いように感じます。このままでは、いい加減な国民性とうたわれかねません。

さて話が少し反れましたので戻ります。現在のマスク着用の理由は、感染予防というよりも、無症候の感染者から感染拡大を防ぐためのものになっています。つまり、自分がかからないためにマスクをするのではなく、他人に感染させないためにマスクの着用を推奨しているのです。実際にウイルスの大きさはとても小さいので、どんなマスクでも通過してしまいます。マスク着用のメリットは、ウイルスの空間中への拡散と吸い込みを抑える効果ということになります。

つまりどんな環境や状況においても着用を義務付けられているわけではないのですが、着用が定着した今、もはや「マナー化」しているので、デザイン性のあるものやマスク飾りなどもあり、もはや服飾小物化し、本来の意図とはズレているようにさえ感じます。

「マスク着用によるデメリット」

 

マスクも1年前に比べ、様々な形や素材が増えました。個人的には、マスクさえつけていればいいという風潮に疑念もありますが、マスク着用生活のデメリットをもう一度押さえておきましょう。

①息がしにくい
口と鼻をおおわれていますから、当然息は苦しくなります。マスクをしたまま運動したり、強い負荷のかかる作業をすることはリスクが伴います。

②口呼吸になりがちで、鼻呼吸がしにくくなる
口呼吸は、ウイルスや細菌などを直接咽頭から吸い込んでしまうため、逆に感染しやすい状況を作ります。鼻呼吸ができるような状況を作ったほうが良いと思います。前文で嗅覚のお話もしましたが、まさに鼻を使わなくなり、嗅覚刺激も減ってしまっているので、嗅覚が衰えていくことも考えらえると思います。五感のひとつである嗅覚が衰えるということは、様々なからだの仕組みに影響してくるのは想像できると思います。

 

③熱中症になりやすい
熱がこもりやすくなるので、これからの季節は、気温や湿度が高くなるのでより注意が必要です。のども乾きやすくなるので、こまめな水分補給もマスク着用したことで一層気をつける必要があります。

④肌がかぶれる
マスクかぶれという言葉もできたほど、マスクによる皮膚トラブルが増えています。マスクの素材や、常に意識して肌に触れることも増えたために、様々な炎症が起こりやすくなっています。マスクを外していれば治るものも、あえて薬で炎症を抑えることをしていたのでは、体に負担はかかりますね。

⑤表情が乏しくなる
マスクで覆われていると自然に話すことが規制されますから、感じたままを言葉にしたり表情で表すことなどが減ります。感情表現が無意識のうちに抑えられるため表情筋を使って表現することはありません。そのため表情で表すことが乏しくなりつつあります。心の思うままを表せない、あるいは相手のそういう表情を見ることができなければ、呼応して対話をすることも失われ、コミュニケーションにも影響を与えています。

 

⑥ストレス
何もつけていない状況よりも顔の半分以上おおわれ、ふさがれていますから、常にストレスがかかっています。どうしてもそのわずらわしさが注意力散漫になったり、イライラの原因になることもあります。マスク着用に慣れたとしても無意識のうちにそのストレスが溜まっていることも忘れないようにしたいものです。

「心の距離を縮める香りの習慣」

 

私自身、家にいることが増えたので、外出以外は、マスクは着けていません。それでもたまに着用して出かけると、息苦しさを覚えたり、肌が弱いので、マスクでかぶれたり、蒸れて肌荒れがひどくなります。そしてやっぱり、嗅覚が存分に使えないので、感覚が鈍くなります。だからこそ、今まで以上に「香り」を楽しむ時間を意識して作っています。

香りの良い植物を飾り、食卓の香りもいつも以上に意識します。さらには部屋や寝室にも香りを使います。精油に限らず、ハーブ系、グリーン系の香水を寝具につけたりして、香りを楽しんでいます。出かけるときにも必ずTPOを考えながら、香りをまといます。
 
先日、知り合いのお子さんに初めて会った時のことです。そのお子さんは、最初は人見知りでじっと私のことを見ていました。しばらくすると私の腰にギュッと手をまわして「いい匂い。とってもいい匂い」と言って抱き着いてきました。小さなお子さんに会うことを意識していたので、そのときにも柔らかな花の香りの香水を付けて行きました。

本当に少しの香りです。大人はマスクをしていますし、マスク越しのおしゃべりに夢中で気づく人はいませんでしたが、子どもの五感は、本能的で敏感ですから、いつもと違う香りに嗅覚が刺激されたのかもしれません。その子は、香りでほぐれたのか、その後は、私の手を握り懐いてくれました。香りに興味を持ち、安心を感じることは人と人との心の距離を縮めますね。ソーシャルディスタンスの中、香りは人をつなぐものだと感じました。

最近は、メールではなく手紙を書くようにしています。その手紙にも必ず香りを付けています。書いている時間も香りを感じて幸せになります。届いた相手からは「いい香りがした~」とすぐにメールが来ますが、香りはメールでは届かないので言葉だけではないメッセージを手紙は届けることができました。新しい連絡手段のスタイルになるかもしれませんね。

マスクに香りをつけることもありますが、他の香りを嗅ぐときの妨げになるので、必要な時に嗅げるように、ハンカチやミニタオルに香りをつけてそれを利用したり、マスクを外すときにそれにはさんだりしています。

香りをあえて意識して生活習慣に取り戻すことによって、マスクを外した時に閉じ込められた心と嗅覚が解放されます。マスク生活だからこそ、香りとの付き合いをたいせつにしていきたいですね。

チャイルドケア共育協会 講師 松本美佳

 

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