いたずらこうさぎ
またもや、ハハが覚えたお話シリーズ。
青字は暗誦できていてそらで入力できた部分、
赤字が間違って覚えていた部分になります。
初心者はお話に誠実に、
一字一句正確に覚えることが大事!
いたずらこうさぎ
<マーガレット・ワイズ・ブラウン作>
(『ストーリーテリングについて』
ユーラリー・S・ロス著より引用)
あるところに、こうさぎがいました。
このこうさぎは、あるとき、家出がしたくなりました。
そこで、おかあさんうさぎに、
「ぼく、うちから出て行くよ!」
と、いいました。
すると、おかあさんうさぎは、
「おまえが家出したら、
おかあさんは、おまえの後を追いかけていくよ。
おまえは、わたしのかわいいこうさぎだもの」
と、いいました。
「おかあさんが追いかけてきたら、
ぼく、マスのいる川で魚になって、
泳いで行ってしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが、マスのいる川で魚になったら、
おかあさんは漁師になって、
おまえをつかまえにいくよ」
と、おかあさんうさぎがこたえました。
![☆Petit Petit Planet☆~コドモ×エホン×オモチャ](https://stat.ameba.jp/user_images/20090531/07/child-toy-book/20/d4/j/t02200165_0400030010189064951.jpg?caw=800)
「おかあさんが漁師になったら、
ぼくは、おかあさんより
ずっと高い山の上の岩になってしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが、おかあさんより
ずっと高い山の上の岩になったら、
おかあさんは登山家になって、
おまえのいるところまで登っていくよ」
と、おかあさんうさぎがいいました。
「おかあさんが登山家になったら、
ぼくは、誰も知らない庭に咲いている
クローカスになってしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが、誰も知らない庭に咲いている
クローカスになったら、
おかあさんは植木屋になって
おまえを見つけてしまうよ」
と、おかあさんうさぎがいいました。
「おかあさんが植木屋になって
ぼくを見つけたら、
ぼくは、小鳥になって、
飛んで行ってしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが、小鳥になって飛んで行ったら、
おかあさんは木になって、
おまえがとまりにくるようにするよ」
と、おかあさんうさぎがいいました。
「おかあさんが木になったら、
ぼくは、帆前船になって、
帆を上げて走って行ってしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが、帆前船になって、
帆を上げて走って行ったら、
おかあさんは風になって、
おまえを、わたしの好きなところに
連れて行くよ」
と、おかあさんうさぎがいいました。
「おかあさんが風になって、
ぼくを、おかあさんの好きなところに
連れていったら、
ぼくは、サーカスに入って、
空中ブランコに乗って逃げてしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが、空中ブランコに乗って逃げたら、
おかあさんは綱渡り芸人になって、
綱を渡って、おまえをつかまえにいくよ」
と、おかあさんうさぎがいいました。
「おかあさんが綱渡り芸人になって、
綱を渡ってぼくをつかまえにきたら、
ぼく、小さい男の子になって、
うちの中に逃げ込んでしまう!」
と、こうさぎがいいました。
「おまえが小さい男の子になって、
うちの中に逃げ込んだら、
おかあさんはその子のおかあさんになって、
両手で、その子を抱いてしまうよ」
と、おかあさんうさぎがいいました。
「なあんだぁ。
それなら、いまのままここにいて、
おかあさんのこうさぎでいるのと
おんなじだぁ」
そういって、
こうさぎは、そのままうちにいることにしました。
「さぁ、にんじんをおあがり」
と、おかあさんうさぎがいいました。