数か月前に届いた、ねんきん定期便をついに開いた。
いつもなんとも言えない気持ちになる。
まず、受給できる年金額の少なさに絶望する。
現時点での金額なので、到底暮らしていけるだけの金額には程遠いものの、受給できる年齢になった時にどれぐらいの金額になるのかがわかりにくい。
そんなものは誰にも予測できない。
これからの収入が段階的に上がっていくのか、横ばいなのか、はたまた落ちていくのか。
ただ、いずれにせよ、どう考えたって年金だけで暮らしていけるような状況ではない。
これまで収めた金額が少ないので、受給額が少ないのはわかる。
これは自分のせいというか、そういう制度なので仕方がないと割り切る。
では、頑張って年金収めようと思って、給料を増やし年金も多く収めたとして、老後の十分な生活が担保されるのか。
年金は若い世代から徴収した金額を、高齢世代に支給する。
徴収した金額すべてを支給するわけではないので、貯金のようなものが積立金として約160兆円あるという。
その160兆円を運用して、年間10兆円以上は利益を出しているらしい。
ただ、年間55兆円ぐらいは支給額として必要であるし、当然ながら、人口減少、少子化の煽りを受けて徴収額は減少傾向となる。
従って、毎年のように保険料率は上がる。
年金は破綻する説と破綻しない説がある。
少なくとも、受給できる年齢がこれからも引き上げられていくのは必至。
これはつまりギャンブルに近しい。
ただ、会社員であれば選択の余地はない。
給料から天引きされるので支払わないという選択肢はないし、多く支払おうと思っても自由に給料額を設定するのは難しい。
それに、支払いたくないからといって、あえて給料の安い仕事に就く人間なんていない。
まるで楔のように、国民は年金の呪縛から逃れることはできない。
本来は貯金的な側面があり、若い頃に支払った年金を老後に受け取るはずだった。
それなのに、いつの間にか若い世代が高齢世代を支える制度にすり替わっている。
この時点で、既に破綻していると言える。
今はもう、貯金ではなく掛け捨て保険のようなもの。
60歳や70歳で退職して、年金だけで暮らしていくなんて夢の話。
10年後、20年後の状況なんて誰にもわからない。
ただひとつ言えることは、自分の親世代がしているような年金暮らしなんて到底望めないこと。
国が率先してiDeCoやNISAを勧め、個人での資産形成を促しているが、正直なところ、毎月支払っている保険料をそれに回したい。
きっと、近い将来、どこかの世代が一番割を食う形で年金制度は破綻すると思う。
年金もスクランブル徴収にすればいいのに。
ただ、NHK職員とは違い、現在の高齢世代でも高額な年金を受給している人は限られている。
結局はどうにもならん、って感じなのかな。
舵を切るなら、早くして欲しい。
年金は高齢世代を支えるものだと割り切って、自らの老後については自分で資産形成をしていくしかない。
だけど、そんなに長生きする?
これもまたギャンブル。
きっと後悔する日が来るのだろうけど、老後のために今の生活を我慢するのって性に合わないなぁ。