モテたい。
これはもう生きるテーマであり、原動力である。
モテなくても良いのなら、仕事は一番楽なもの、髪は1000円カット、身に着けるものはネットやその辺のスーパーで一番安いものを選ぶ。
こうやって書くと、美容室に行ってそれなりのものを身に着けるとモテるのか疑問に感じてきたが、要はいいかっこしたい。
元の素材が良ければ、無職、ボサボサの髪、よれよれのスウェット、3日ぐらい風呂にも入らない、でもモテるでしょう。
でも、そうではないので、まやかしを身にまとう。
恋愛とはお金(または才能)と容姿の交換。
如何に安く買うか。
如何に高く売るか。
こんなことを言うと、そんなことはない、と怒られることもあるけれど、綺麗事は言わない。
一理あることは誰も否定できないはずだ。
だとするならば、素材だけで勝負できるほどの容姿を持たない身としては、やはりお金で勝負するしかない。
ってことで、仕事を頑張りたいし、そこそこ着飾りたい。
男の場合、オシャレを楽しむなんていっても要はモテるためだろって思う。
モテるって言っても、別にハーレムを作りたいわけじゃない。
いや、できるなら作りたいけど、そこまでは求めていない。
「ねえ、あの人いいと思わない?」
「本当ね。結婚しているのかしら?」
「あなた、ちょっと声をかけてきてみなさいよ。」
みたいな噂をされるようになれれば上出来だ。
最近、眠れないことが多く、過去の女性遍歴について考えたりする。
思い出せる範囲で、どの人が一番良かったかを巡り、脳内でバトルロイヤルが繰り広げられる。
そのたびに思うのは、思い出はいつもきれいだなぁってこと。
あと、出会いと別れと楽しかったことはすぐに思い出せるのに、出会いから仲良くなるまでの過程の記憶がことごとく消えているのは興味深い。
なんでだろう。
そこが次へ活かすべき最大のポイントなのに。
思い返せば、出会いは常に突然で偶然だ。
ただ一つ言えるのは、何かをしたから出会いが生まれてきた。
その何かというのは、わずかな積極性を伴うものが多い。
部活に入った、仕事を頑張った、バーに行った、コンパに行った。
モテない僕が限られた遍歴の中で見出せる共通点から考えても、割と出会いはどこにでもある。
ただ、家の中にいてはない。
まぁ、オンラインゲームなんていう変則技はあるのだろうけど。
なぜ、こんなことを考えているのかというと、最近めっきりないのだ。
なんていうか、サプライズというか、偶発的な出会いがまったくない。
偶発と言っても、本屋で同じ本を取ろうとして「いやん💗」みたいなそういうことではなく。
気が付けば出会い、いつの間にか仲良くなっているようなそういう出会い。
何というか、特に求めてもいないのに出会ってしまう、みたいなそういう感じ。
まったくない。
これは、この年齢になって、コンパとかそういうのに誘われなくなったのも一つある。
もともと友達は極めて少ないが、近年、遊んでくれるが更に少なくなったというのもある。
そして、仕事が忙しくなったというのもある。
つまり、遊んでいないのだ。
これは本当によろしくない。
モテるために頑張ってるのに、モテる機会を減らしているのなら本末転倒だ。
男は女によって変わる。
あげまん、さげまんなんて言葉もあるけれど、これは本当に事実だと思う。
まぁ、親密な関係になるということは、それだけ相手の影響を受けるのだから、当然と言えば当然。
自分が今こうやって、会社員ではなく事業を起こしたのも、間違いなくある女性の存在がきっかけだ。
それはとても捻じれていて、複雑で、別れ方も良くなかったけれど、ここまで人は変わるのかと自分で驚いた。
相手があげまんだろうとさげまんだろうと、出会いは人を変える。
自分が変わるのは楽しい。
例え奈落の底に落とされようと。
今は仕事に集中すべきか、出会いを求めて運気を変えるべきか。
人生とは何なのか。
頑張っていれば本当にいいことがあるのか。
モテるために自分を磨いているうちに死んでしまいそう。