昔は面接で訊かれることと言えば自分の長所と短所が鉄板だったけど、今はどうなのかしら。
鉄板と言ったって、実際に訊かれたことは一度ぐらいしかないけど。
20代中盤ぐらいまでで、自分の長所と短所を正確に把握している人っているのかな。
人から指摘されて認識することはあっても、それを受け入れることなんてできるのかな。
いや、でもそれは年齢は関係ないのかも知れない。
最近、「あぁ、これは自分の短所だな。」って思うことが多い。
痛感するのは、その自分の欠点故に失敗をしたとき。
これは自己嫌悪を伴って、受け入れざるを得ない。
それとは別に、特に実害は被っていないけど、明らかに短所だと思うことがある。
それは、愛想よく人の話を聞けないこと。
話をしていて面白い場合はそんなことない。
嫌われたくない相手だった場合はある程度は繕える。
そうではない場合、例えば初対面で利害の無い関係性、キャバ嬢だったり友達の友達だったり。
旅行に行って、部屋に案内されて、仲居さんが最初お茶とか出してくれて世間話をしてくれたりするけど、大抵面白くない。
5分程度なら愛想よく返事もできるけど、それ以上になると苦痛で仕方なく、昔の江戸っ子のように「へぇ」としか言えなくなる。
場合によっては、何のリアクションもとれなくなる。
空気を読める人ならすぐに話題を変えるなり黙るなり立ち去るなりしてくれるけど、まぁそういうことはほぼない。
誰にでも愛想よく話をできる人は多い。
後から話を聞くと、別に面白くはないけどそれが大人の対応だという。
ともすると、僕の態度を非難されることもある。
これでも空気を悪くしないように精いっぱい頑張っているのだ。
だけれど、できないものはできない。
面白くない話には笑えないし、興味のない話に返す言葉なんて見つけられない。
これを一言で言えば何というのか。
協調性、とは少し違う気がする。
直せるかどうかは別として、直す努力をした方がいいのか。
かなり苦痛だけれど。
この歳になって欠点を克服するのはなかなか困難だと思う。
だけれど、直さないといけないのなら直す努力はすべきだと思う。
どんな欠点でも個性だなんだと開き直って蓋をすることは簡単だ。
だけど、気付いた短所を無くしていくことで、万人に好かれる鉄人が出来上がるのではないか。
中途半端な状態でいるのは一番よくない。
割り切って生身のまま己を貫くか、直す努力をして鉄人になるのか。
でも、誰にでも愛想よく振舞える人、ちょっと怖いと思います。