最近、YouTubeで「¥マネーの虎」ばかり閲覧している。

 

虎(成功した実業家)が投資を受けにやってくる志願者(事業を起こしたい人)を見定めて、価値ありと判断した場合のみその事業に自分のポケットマネーを投資するという番組。

 

もう15年くらい前の番組で、単純に志願者と虎たちの問答が面白いというのもあるのだけれど、それ以上に虎の言葉を聞いて勉強している。

 

大人になった僕は、人から学ぶことを覚えた。

 

昔は、運動以外は何をやっても誰よりも出来るという盛大な勘違いをしていた時期もあったが、最近はさすがに身の程を弁えている。

 

 

虎たちの言葉は身に染みる。

 

虎の現在がどうであれ、少なくとも一度は年商数十億という事業を築き上げた人たちの言葉には重みがある。

 

短い人生、何もかもを経験から覚えていては間に合わない。

 

成功した先人たちの知恵を盗むのはとても有益だと思う。

 

そういう意味では、講演、読書、映画、テレビなどなど、あらゆる場所にヒントは落ちている。

 

それを生かせるかどうかがポイントだと思う。

 

 

他人の言葉に縋るのは、自分が上手くいっていないからだ。

 

一人で事業を起こしてしばらく経つが、先行きは極めて不安だ。

 

それはもちろん、起業家であれば誰しもが抱くものかも知れない。

 

だけど僕が不安なのは、「自分の計画通り上手くいくか」ではない。

 

そもそも、綿密なビジネスプランなど無い。

 

その時点で、仮に僕が志願者だとしたら、虎からはかなりの叱責を受けることは明らかだ。

 

 

よく番組内で出てくる虎の質問として、

 

「あなたは金儲けがしたいんですか?それとも自分のやりたいことができればいいんですか?」

 

といったような問いかけがある。

 

事業を起こす以上利潤追求は大前提なのだろうけど、本当の目的は何かと問われれば即答できる自信がない。

 

「利益を上げて社会に貢献する ≒ 社会に貢献するために利益を上げる」

 

おそらくこの辺りが模範解答なのだと思うけれど、社会貢献かぁ・・・。

 

 

いささか綺麗事のようにも思える。

 

社会貢献はあくまで結果であり、それを目的としてはプランが成立しないと思う。

 

極論、社会貢献だけしたければボランティアでもいいわけだけれど、やっぱり世のため人のために尽くすのが正しい道なのか。

 

大きな家を建てて高級外車に乗ることは、大きな社会貢献をした人へのささやかながらのご褒美なのか。

 

きっとそれは答えが出ないと思う。

 

勝てば官軍、負ければ賊軍。

 

自分の理念を実現するためには、まずは勝たないといけない。

 

 

いつも、「戦略に基づいた戦術を」と言い聞かせてやってきているが、肝心な戦略が何もないので、僕はただの口だけ太郎である。

 

戦略が立たない理由はわかっている。

 

それは今がそこそこ上手く回っているからだ。

 

上手く回ってはいるけれど、頭打ちでもある。

 

正直、これまでが運が良すぎたこともあるし、色んな要素から見てもこれ以上は厳しい。

 

近い将来、必ず壁にぶち当たる時が来る。

 

それがわかっているから、今もがいている。

 

上手く回っていても、常に不安が付きまとう。

 

せめて一人でなければ心強いのに、なんて弱音を吐きたい時は多々あるが、一人でないとできないことだというのもわかっている。

 

 

これまでの人生のように、道に迷えば誰かが手を差し伸べてくれるのか。

 

もうそんな歳でもない。

 

むしろ、自分が手を差し伸べてあげないといけない。

 

それを一種の社会貢献と呼べるなら、自分にも多少なりとも存在意義ができる。

 

 

これからの人生どうなるのか。

 

不安に駆られながらも、ポジティブな僕はどこかわくわくしていたりもする。