疲れているからなのか、ストレスがたまっているからなのか、それともその逆なのか、最近追い詰められる夢をよく見る。
いつもそう言っている気もする。
昨日も三編見た。
いつも思うのだけれど、この夢を映像化できたなら、僕はアカデミー賞を獲れるかも知れない。
文章化できたなら、吉川英治文学賞すら狙えるのでは無いか。
とにかく形にしたいと思って、夢日記、という程では無いけれど、枕元にメモとペンを置いて、起きたらなるべく夢の内容を書き留めるようにしてみた。
だけど、文字に起こしてみるとチープで陳腐、薄れていく記憶を上手く表せないもどかしさ、表現力の乏しさに失望する。
そして翌る日には、その夢の中で起きた恐怖や感嘆をすっかり忘れてしまっている。
新たな夢で上書きしているのかも知れない。
夢とは潜在意識なのか。
そうだと思える事も多いのだけれど、まったく見当違いとしか思えない物語が展開されることもある。
寝ている間に、脳が勝手にストーリーを産み出しているのか、そうだとするなら、その素材は自分の感情や経験か。
生きている間に、夢をデジタル化して動画配信できるような世界が来るだろうか。
きっとその頃には枯れてしまっていると思うけど。
昨夜見た夢は、浮気をしてそれがバレる夢だった。
ほら、文字にするとこの上なく陳腐。
浮気相手は、一時期仲良くしていたおねーちゃん。
少々、美化されていた気もするが、優しかった。
それで、さっきふとiPhoneのカレンダーを見たら、今日がそのおねーちゃんの誕生日でした。
寝ていない時の自分は、そんなことまったく覚えてもいないのに、心のどこかで覚えていたのか、それとも偶然か。
脳の引き出しなんてよく言うけれど、どこに何が入っていて、どんなロジックでストーリーを組み立てているのか。
不思議、不思議。
いつか夢に陶酔して、現実が夢に飲み込まれてしまうかも知れないけれど、それはそれで魅力的。
幸せか知れない。
例え果てしない悪夢だとしても。