「ナナコノゴリヨウアリガトウゴザイマス」

とセブンイレブンでnanacoを使う度に言われる。

店員さんによって温度差はあるが、誰もが揃ってまるで機械のようにその呪文を唱える。

僕の「オハヨウゴザイマス」のように。

心のこもっていない言葉は響かない所か、それが定型文になっていると、その茶番めいた場面に参加させられていることが恥ずかしくなる。

その一方で、少し変態的な発想かも知れないが、レジのかわいい女の子に無理やり恥ずかしい言葉を言わせてるみたいで、興奮はしないが、なんか恥ずかしくなる。

おっさんは論外。

論外ではあるが、おっさんが恥ずかしい言葉を、心の中では恥じらいながら、それでもなるべく無表情を装って言っているのだと思えば、それはもう、気持ち悪くて恥ずかしい。

いずれにしても恥ずかしくなるのだ。

いっそ、レジに機械音声を吐かせればいいのに。

「菜々子のご利用ありがとうございます󾬚」

なんか卑猥。