僕は比較的、

柄の悪い地域で生まれ育った。


それを隠すために、

身形や言葉遣いは気を付けた。


出身を聞かれて答えた時に、

「全然○○○っぽくないね!」 

って言われると、

正直嬉しい。


とは言え、

育った環境は人間性に大きく影響を及ぼすわけで、

どれだけ隠しても、

着ぐるみを脱げばボロが出るし、

自分自身、

こういうとこが○○○だよなー、

って実感することもある。


決して故郷を恥じているわけではないが、

自らは言わない方が都合が良いのでそうしている。


でも、

プライベートな時ぐらい、

着ぐるみを脱いでいたいわけで、

そうなってくると、

プライベートを共に過ごす人には、

素の自分を理解して欲しいと思う。


とは言え、

ずっと、

特製いい子ちゃん着ぐるみを着てると、

ファスナーの場所がよくわからなくなってて、

自分では上手く脱げないんだよね。


優しく着ぐるみを脱がして、

裸の自分を抱きしめてくれる人って理想だよね。



脱線した。


言葉遣いなんかは、

もう慣れちゃって、

プライベートでも丁寧な感じなんだけど、

用語とかは未だに油断すると出ちゃうんだよね。


用語っていうのは、

差別用語みたいなやつ。


世間的には差別用語で、

人に対してそんなことを言うなんてとんでもない!

みたいな風潮があるし、

そういう言葉を聞き慣れていない人には、

発言者、

すなわち僕の人格が疑われることになる。


そんな言葉は、

実際、

子供の頃に当たり前のように口にしていて、

親や教師も普通に使っていたから、

地域を出るまでは、

使ってはいけない言葉だとは認識してなかった。


標準語のニュアンスはわからないけど、

ふざけて冗談を言って、

「バカ!」って言われるような感覚で使ってたんだよね。


同郷の友達と遊んだ時に、

昔のように、

あの頃の言葉で会話をすると、

とてもスッキリするんだよね。


同郷の友達も言ってたけど、

誰にでも☆◇▲とか言ってたらヒドい目に合うよね、

って。


すげー軽蔑した目で見られるよね、

って。


そうなんだよ、

そうなんだよ!


大人になってから知り合った、

同郷の女の子と仲良くなった時、

言葉に制限が付かないから、

とても心地良かったんだよね。


その子も最初は普通?に話してたんだけど、

すぐに、

僕と変わらないくらい、

いや、

僕以上にヒドい言葉遣いになってた。


それって最高に気持ちいいんだよね。


価値観の違いであって、

それが自分なんだから、

恥じずに前面に出していけばいい、

なんて馬鹿げたこという奴もいるけど、

汚い言葉を前面に出して行って、

自分が得することなんて何一つ無いからね。


セロリがダメなのとはわけが違うんだから。


まぁでも、

もし自分に子どもが出来たなら、

なるべくそんな言葉は使わせたくないと思う。


同郷の友達が言ってたけど、

まぁこれは出身関係無いと思うけど、

子どもが生まれてから、

一層言葉遣い気にするようになった、

って。


子どもいないけど、

わかる気がした。



終わり。


あぁ、

書きたかったのは全然違うことだったのになぁ。