高校一年の時、
僕は髪に悩んでいた。
今もハゲ的な問題で悩ましいのは事実なんだけど、
それは置いといて、
もともと癖がある僕の髪。
みんなみたいに直毛じゃない。
正直言うと、
今だって直毛の人を羨ましく思うことはあるけれど、
もう自分自身を受け入れている。
個性だ!
なんて前向きな感じでは無いけれど、
その点に関して自分を卑下する事は無いし、
科学的根拠は無いかもしれないが、
直毛よりもハゲないような気がしてる。
今の話はどうでもいいんだ。
高校一年とか言ったら、
まだまだ思春期、
自分の外見が気になって仕方が無いお年頃なわけで、
あの頃はまだ、
今の美容室にも出会って無いし、
どうすればカッコいい髪型になるかを、
日々悩みながら模索してた。
縮毛矯正とかかけてみたりしたんだけど、
なんか妙に不自然な直毛になったりして、
いまいち納得できなかった。
あの頃は自分に合った美容室を見付けることができてなかったから、
髪を切る度、
それは毎回が賭けみたいなものだった気がする。
ある時、
家から最寄り駅の間にある美容室に、
なんとなく入ってみた。
あまり大きな店ではなく、
どちらかというとアットホームな感じで、
メンズカットなんてメニューには書いてるけど、
客の大半は熟女だったんじゃないかと思う。
そこで髪を切ってくれたお姉さん。
もう顔なんて覚えて無いけど、
多分20代後半ぐらいだったと思う。
金髪で、
ギャルというよりは元ヤンみたいな感じだった。
でも、
キレイなお姉さんだった。
カットだけしてもらったんだけど、
ビックリするぐらいに綺麗にまとまって、
鏡を見て、
自分自身が「かわいい」と思ったのは、
あの時が最初で最後だ。
それまで、
髪を切って成功したと思えたことが無かった僕にとっては、
本当に衝撃的だった。
ちょっと生まれ変わった気分。
バイト先で、
30歳の中国人のおねーさんにも、
「かわいいー(*^^*)」
なんて言われて、
何故かライチをもらった。
シャギーが入って、
多分、
女の子っぽい髪型だったんだと思う。
でも、
僕は本当に嬉しくて、
髪が伸びて膨らんでくるまでの間、
本当に自分に自信を持てていたと思う。
また同じようにしてもらいたくて、
次もその店に行ったんだけど、
その時は、
そのお姉さんはいなかった。
代わりに、
その店のラスボスっぽい熟女に切ってもらったんだけど、
案の定、
パーマあてたおばちゃんみたいになった。
それからその美容室に行くことは無くなったけど、
通学とか通勤でその店の前を通る度、
気になってガラス越しに中の様子を覗いてみるんだけど、
一度としてあのお姉さんを見掛けることは無かった。
そのお姉さんが、
僕の中でとても印象的だったのは、
上手く切ってもらったこともあるし、
何よりキレイだったのもあるけれど、
それ以上に鮮烈に覚えているのは、
傷だらけの両腕。
それはもう痛々しくて目を背けずにはいられないぐらいだった。
当時の僕には、
それが一体何の傷なのかよくわからなくて、
美容師はハサミを使うから、
カットの練習とかで怪我するのかなーなんて思ってた。
でも、
今思うと、
間違い無くあの傷なんだよね。
僕は今まで生きてきて、
あの時ほど、
痛々しい腕の傷を見たことが無い。
あの時、
「また来てね。」
なんて言われたかどうかは覚えて無いけれど、
願わくば、
もう一度髪を切ってもらいたい。
せめて、
元気に幸せに生きていてくれれば、
なんて思う今日この頃である。
僕は髪に悩んでいた。
今もハゲ的な問題で悩ましいのは事実なんだけど、
それは置いといて、
もともと癖がある僕の髪。
みんなみたいに直毛じゃない。
正直言うと、
今だって直毛の人を羨ましく思うことはあるけれど、
もう自分自身を受け入れている。
個性だ!
なんて前向きな感じでは無いけれど、
その点に関して自分を卑下する事は無いし、
科学的根拠は無いかもしれないが、
直毛よりもハゲないような気がしてる。
今の話はどうでもいいんだ。
高校一年とか言ったら、
まだまだ思春期、
自分の外見が気になって仕方が無いお年頃なわけで、
あの頃はまだ、
今の美容室にも出会って無いし、
どうすればカッコいい髪型になるかを、
日々悩みながら模索してた。
縮毛矯正とかかけてみたりしたんだけど、
なんか妙に不自然な直毛になったりして、
いまいち納得できなかった。
あの頃は自分に合った美容室を見付けることができてなかったから、
髪を切る度、
それは毎回が賭けみたいなものだった気がする。
ある時、
家から最寄り駅の間にある美容室に、
なんとなく入ってみた。
あまり大きな店ではなく、
どちらかというとアットホームな感じで、
メンズカットなんてメニューには書いてるけど、
客の大半は熟女だったんじゃないかと思う。
そこで髪を切ってくれたお姉さん。
もう顔なんて覚えて無いけど、
多分20代後半ぐらいだったと思う。
金髪で、
ギャルというよりは元ヤンみたいな感じだった。
でも、
キレイなお姉さんだった。
カットだけしてもらったんだけど、
ビックリするぐらいに綺麗にまとまって、
鏡を見て、
自分自身が「かわいい」と思ったのは、
あの時が最初で最後だ。
それまで、
髪を切って成功したと思えたことが無かった僕にとっては、
本当に衝撃的だった。
ちょっと生まれ変わった気分。
バイト先で、
30歳の中国人のおねーさんにも、
「かわいいー(*^^*)」
なんて言われて、
何故かライチをもらった。
シャギーが入って、
多分、
女の子っぽい髪型だったんだと思う。
でも、
僕は本当に嬉しくて、
髪が伸びて膨らんでくるまでの間、
本当に自分に自信を持てていたと思う。
また同じようにしてもらいたくて、
次もその店に行ったんだけど、
その時は、
そのお姉さんはいなかった。
代わりに、
その店のラスボスっぽい熟女に切ってもらったんだけど、
案の定、
パーマあてたおばちゃんみたいになった。
それからその美容室に行くことは無くなったけど、
通学とか通勤でその店の前を通る度、
気になってガラス越しに中の様子を覗いてみるんだけど、
一度としてあのお姉さんを見掛けることは無かった。
そのお姉さんが、
僕の中でとても印象的だったのは、
上手く切ってもらったこともあるし、
何よりキレイだったのもあるけれど、
それ以上に鮮烈に覚えているのは、
傷だらけの両腕。
それはもう痛々しくて目を背けずにはいられないぐらいだった。
当時の僕には、
それが一体何の傷なのかよくわからなくて、
美容師はハサミを使うから、
カットの練習とかで怪我するのかなーなんて思ってた。
でも、
今思うと、
間違い無くあの傷なんだよね。
僕は今まで生きてきて、
あの時ほど、
痛々しい腕の傷を見たことが無い。
あの時、
「また来てね。」
なんて言われたかどうかは覚えて無いけれど、
願わくば、
もう一度髪を切ってもらいたい。
せめて、
元気に幸せに生きていてくれれば、
なんて思う今日この頃である。