思い出した。

まだ19歳の頃、僕はキャッチセールスをしてた。

そこの上司が僕をとても可愛がってくれた。

仕事が終わってもいつも一緒で、毎日夜ご飯をご馳走してもらってた。

余談だけど、僕はその人に連れられて風俗デビューをしたw

さらに余談だけど、初めてで緊張して、「話だけでいいです!」なんて言っちゃって何もできませんでしたww

可愛すぎる当時の僕。

あ、それで、ある日僕は若い女性をキャッチした。

その人は風俗嬢だった。

ローンが組めないので、難しい相手だ。

僕はまだキャッチ以外のことができなくて、トークはその上司に助けてもらった。

上司はロマンティック作戦に出た。

その人の為だけに店のすべての照明を消して商品をライトアップした。

涙を誘うような話を連発している。

僕は何もできずに隣に座って頷いてるだけ。

しかし強敵だった。

何時間経っても、なかなか契約まで到らない。

結局その日は何もできなかった。

1週間くらい経った頃。

仕事が終わった後、上司が突然、その客の家に行こうと言い出した。

1人暮らしで店から近いマンションに暮らしてるらしい。

僕はいまいちその人の家に行く理由が分からなかったものの、当時の僕には逆らうなんて選択肢は無かったし、別に嫌でもなかったし。

1人暮らしの女性の部屋に入ったのもその時が初めてだった。

なんかねぇ、そわそわして落ち着き無かったと思うよ。

しかもなんか変な雰囲気になって、お前、添い寝させてもらえよ、みたいなことになって、結局添い寝したのか覚えてないんだけど、どちらにせよ、その人の身体には指一本触れてないっ!と記憶してる。

シャイボーイだったのだ。

うん。
今もw

とにかく、なんか変な雰囲気だった。

ふと、その上司が言った。

「お前、ちょっと部屋の外で待ってろよ」

「えっ!?」

いくら内気でシャイで世間知らずな当時の僕でも、その時既に19歳である。

その言葉の意味くらいは分かる。

女性の顔を見ると、なんか満更でも無い感じだ。

僕が戸惑って動けずにいると、部屋からは出なくてもいいから、その敷居の向こう側にいろ、みたいな話になってた。

女性は、何でもいいから早く始めようよ、みたいな顔をしてる。

僕はそこまできて、あぁ、こういう世界もあるんだな。

この人達は本気なんだな、と理解して、部屋から出て行った。

寒い季節では無かったけど、マンションの廊下で1時間以上待ったよ。

僕なら1時間はかからないな。

これは間違いなく2回戦に入ってるな。

なんて考えながら。

なんかねぇ、ちょー切なかったよ。

ってことを突然思い出したのさ。

その後、僕がどんな顔して部屋に戻って行ったかは想像にお任せします。



しかしまぁ、その上司に僕はかなりの影響を受けました。

初めての社会で、大人ってこんなに自由なのか!みたいなww

結局、僕が職場から逃げ出して、その上司とは疎遠になってしまった。

あれから8年。

まだあんた以上の女垂らしには出会わないよ。

そして、まだあなた以上に僕を可愛がってくれる人には出会いませんよ。