弟を泣かせるなどした私にビンタを見舞った後、親父の口から出てくる言葉は…
「家から出てけ!」
夜に限られるのですが、この言葉も本当によく耳にしました。
だって昼間に「出てけ!」と言われたら、友だちの家に遊びに行くだけですから。(笑)
それにこの叱責による効果を期待できたのは、せいぜい3年生くらいまででしょう。
記憶が曖昧ですが、その頃までは闇の中に放り出され、泣いていたと思います。
なにしろ当時の田舎の夜は真っ暗ですから。
ところが、高学年ともなるともうへっちゃら!
家の隣にあるお地蔵様に腰掛けて、鼻歌を口ずさみながら時が過ぎ行くのを待ちます。
冷え込む夜には、ちゃっかりと毛布持参でぬかりはありません。
「なんやみちくん、また叱られたんか?」
たまに近所のおじさんが通りかかっては、ニコニコ顔で去っていきます。
そうこうしているうちに、ようやく待っていたものが現れました。
そう、おふくろです。
「おとうちゃんに謝って、許してもらおう」
「オレは悪ない、おとうちゃんが謝るまで帰らん!」
かような会話が毎度繰り返されるわけですが、本当に強情なガキですよね。(汗)
決して折れない私の説得をあきらめたおふくろが家に戻り、第一幕は終了です。
そして再び時が流れ…
「もうおとうちゃんは怒っとらんで、家に戻ろう」
結局はおふくろが迎えに来て、すべてがうやむやに…
でも、あの親父が怒っていないはずはないのですが…
いつも予定調和なコントを見ていたお地蔵様は、一体何を思っていたのでしょう…(笑)
まぁ、こうして反骨精神なるものが、私の中でむくむくと養われていったわけです。
けれども、それがこの後に、大きな悲劇を生み出してしまうのですが…
