世界の見え方が変わりました。
決して大げさな表現ではなく、本当に一瞬にして変わったのです。
ほの暗い水中から光が溢れる水面に浮上したそのとき、まるで生まれ変わったかのように。
目の前にそびえ立つ橋、確かに私はあの上から飛んだのです。
恐怖に震えながらも、無理だとあきらめなかったからこそ飛べたのです。
少年だったあの頃、やりたいことは山ほどありました。
でも、まだ中学生であるにもかかわらず、すでに多くをあきらめてきました…
無理やり自分自身に言い聞かせたのです…
誰もが理想と現実に折り合いをつけて生きていく、それが大人になることだと…
自分の能力を棚に上げた夢など世を知らぬ子どもの戯れ事、夢はあくまで夢だと…
それがまったくの間違いであったことに気づかされました。
人を変容させるのは、理屈ではありません。
感情が大きく揺るぎ、心を大きくふるわされることによって、人は変わっていくのです。
幼き頃より比類なき慈愛で私を育んでくれた流れが、また一つ大切なことを教えてくれました。
以上、中学生が橋から飛んだというたわいのない話でしたが、所々に目標達成のための要諦が含まれています。
一つ目は、「目標設定」が必要であるということ。
当たり前ですが、そもそも目標がなければ、何も始まりません。
私たちは「橋からのダイブ」という目標を設定したから、そこに向かっていけたわけです。
目的地を決めずに車を走らせ、一体どこを目指すというのでしょう?
二つ目は、「仲間」「場」が必要であるということ。
大きな目標を達成するには、互いに切磋琢磨しあえる仲間や場が欠かせません。
同時に仲間や場があれば衆人環視の力が働き、易きに流れる自分を正してくれます。
人が一人で為せることなどたかが知れていると、今一度認識すべきでしょう。
三つ目は、「正しいやり方」が必要であるということ。
今回のエピソードでは、すでに経験している者のやり方を真似て、私は目標を達しました。
どの分野においても自己流ではなく、先達に正しいやり方を学ぶほうがはるかに合理的で効率的。
努力は報われると言いますが、人に与えられた時間は有限なのですから。
