『“褒める”と“認める”の違いとは?』 | 『 幼児期の保育 は 人生の土台 』 posted by 子どもと保育(子育て・教育/幼児・学童)

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~家庭や保育・教育機関(幼稚園・保育園・小学校等)における、子ども[幼児・学童]の『子育て』と『保育・教育』~
☆子ども(主に幼児期~学童期)、家庭、保育・教育に関することを多くの人と語り合い、発信することを目的とします。

『“褒める”と“認める”の違いとは?』
(2012.12.27 Thu.)


よく、幼稚園・保育園等では、子どもの姿に対して
“褒める”という言葉を使うよりも“認める”という言葉を使うと思います。
この2つの言葉、とてもよく似ていますね。
さて、褒めると認めるの違いはなんでしょうか?

≪goo辞書≫によると
◎ほ・める【褒める】
1.人のしたこと・行いをすぐれていると評価して、そのことを言う。たたえる。
2.祝う。ことほぐ。

◎みと・める【認める】
1.目にとめる。存在を知覚する。気づく。
2.見て、また考えて確かにそうだと判断する。
3.正しいとして、また、かまわないとして受け入れる。
4.能力があると判断する。
5.気をつけてみる。

辞書だけの解釈を要約すれば、
・褒める=評価する
・認める=目にとめる、判断する、受け入れる
と、言うことは…
褒める=出来た出来ない⇒結果に重きを置いていて、
認める=ありのままの姿⇒プロセスから結果に重きを置いている
というように解釈が出来ます。


よく『褒める』と言えば、
「すごいね!」「えらいね!」など使うことが多いかもしれません。
これは、ただ結果の一部だけを認めています。

『認める』と言えば、
「出来たね!」「さすがだね!」など使うことが多いかもしれません。
これは、結果だけではなく、プロセスも見ているからの言葉です。


例えば…
『一人で着替えが出来るようになった子どもがいるとします』
あなたは、なんて声を掛けますか?

「着替えが出来てすごいね!」または、
「着替えが出来てえらいね!」
ですか?

今まで出来なかったのが出来るようになったことで、
「すごいね!すごいね!」なんて言うこともあると思います。
ですが、何度もこの言葉を使い慣れてしまうと、子どもから
「ねぇ?すごいでしょ?」とか「えらいでしょ?」とか、
はたまた、「これ出来たら偉いんでしょ?」などと
逆に聞いてくることもあります。
これこそが、言葉による評価を求める行動です。

でも、ちょっと、考えてみると、
着替えが出来たことって、すごいのか?えらいのか?ということに気付くでしょう。
決して、すごいわけでもえらいわけでもありません。
必要なことは、今まで出来なかったことが出来るようになった成長を認めることです。
だからこそ、『認める』ことが大事なわけです。


人間は結果主義や評価主義になりがちです。
それは見たままにすぐ分かるし声を掛けやすいからだと思います。
でも、大切なのはやはり結果“だけ”ではなく、プロセス“も”大切です。
内面や背景など目に見えること以外も大事にしていかなければなりません。
また、プロセスがあれば、結果は自ずとついてくるものです。



とはいっても、褒めると言うことが悪いわけではありません。
時には、褒めることも大事ですし、認めることでは表現しきれないこともあります。

『褒める』と『認める』の意味を知り、
子ども一人ひとりの成長のプロセスを大事にしてほしいと思います。


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