- 最果てアーケード/講談社
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古いアーケード。
そこに店を構えているのは
「こだわりの」そして「ちよっとわけありの」お店たち。
そこに訪れる人たちもまた
何かしらの問題を抱えているような
わけありの客たち。
その中で繰り返される
店主と客との、
ちょっと困ったでもとても温かいやりとりの数々が
数編の短編となって綴られています。
それらの一話一話は
単独の話のように進んでいきながら
他の話の登場人物たちの過去と繋がり
やがて一編の話として完結していきます。
着なくなった服から取り外したレースしか扱わない「レース屋」では
その服を着ていた人たちの人生を
剥製の「眼」を作る「義眼屋」では
「義眼」にこめた依頼主の愛情が伝わってくるようです。
その他様々なわけありを抱えた店々で起こる日々の出来事に
アーケード内の各店の配達係をしている「私」の
日常や悲しい過去まで織り交ぜながら
優しい優しい結末に繋げています。
人間の悲しさと優しさを
たっぷり感じられる素敵な本でした。


