さて、いよいよ最終回となりました今回最後の訪問地は「黄泉比良坂（よもつひらさか）」と「揖夜神社（いやじんじゃ）」の2カ所です。
かつては八束郡東出雲町と呼ばれた現在の松江市東出雲町は、島根県安来市と旧松江市の間にあります。実は松江市と合併していたことを知らなくて、今回の訪問で遅まきながら知った次第です。
今年の正月にNHKで黄泉比良坂を扱った番組が再放送され、普段なら絶対と言っていいほどNHKを観ない時間帯だったのですが、観るとはなしに観ていたらグイグイ番組に引き込まれて最後まで観てしまいました。
黄泉比良坂のことは古事記で名称は知っていたものの、まさか本当にあるとは思っていませんでした。あの世と現世の境界と言われているこの場所は、イザナギとイザナミの神話の舞台であり、山陰地方屈指のパワースポットとして知られるようになったそうです。
実は年末の大掃除の時に亡くなった親族のメモが見つかり、さてその扱いをどのようにしたらよいものかと思案をしていた折、くだんの番組内で黄泉比良坂に亡き人への手紙を預かるポストが設置されており、まとめてお焚き上げをすると紹介され、亡くなった親族の「ここにメモを持ってきて欲しい」との思いがメモを見つけさせTV番組を観させたに違いないと強く思いました。
国道9号線から山の中へと入っていくのですが、途中に人家も多く道も狭いながら舗装されていますし、案内も丁寧ですので走りにくかったり道に迷ったりということはまずないと思います。
平日にもかかわらず、到着時には何人かの観光客の方がいて、後からも車が何台か到着して、さすがNHKで放送される影響というものは大したものだなと感心。
このしめ縄のかけられた石柱が入り口になるのですが、実はこの写真はちょっと不思議なんですよ。
先に載せた駐車場と看板の3枚の写真はすんなり撮影できたのに、この写真の時にはスマホのシャッターが押せないのです。何度ボタンを押しても「カシャ」っとシャッターが下りなくて写真が撮れないのです。
ちょっと焦りましたが、心の中で「すみません、写真を撮らせてください」とお願いしたら、その後は何事もなく写真を撮ることが出来ました。不思議でしょ？
でも考えてみれば人様のエリアに勝手に入ってきて写真を撮る無礼をしておきながら、一言もないというのも考えないといけないなと反省。心の中でせめて「ありがとうございます」くらい言わないと。でも、すぐに忘れちゃうダメなおっさんなんだけど。気が付く努力をしたいと思います。
ボク以外に10人くらいいたし昼間なんで良いのですが、夜はもちろん薄暗い夕方や早朝に一人で来るのはビビるな、絶対に無理。
妖怪ポストならぬ「天国への手紙」。
左側の箱にはメモ用紙と鉛筆が入っています。
箱の下に引き出し式の板があって、その上にメモ用紙を置いて手紙が書けるようになっています。ボクは前もって手紙は書いておきました。ここに集まった手紙は、毎年地元のライオンズクラブの方々がお焚き上げをしてくださるそうです。メモを待ちわびていた気持ちが伝わってきた感じがして、深い感謝の気持ちと穏やかな空気に包まれた感覚がありました。
「日本書紀」にもその名が登場する由緒正しい古社です。たまたま工事中だったために、ちょっと見た目が良くなかったのですが、それでも圧倒的な社格が色あせるわけではなく、神話の国ならではの神々の存在を近くに感じさせる迫力があります。
翌日は早朝4時に倉吉を出発しました。暗いうちにバイクをひたすら京都に向けて走らせたのですが、最後の最後に一生に一度見られるか見られないかというものすごい体験（たぶん）をしました。
その日は5月12日ですが、太陽フレアが通常以上に活発になり、通常では観ることが出来ない低緯度地域でもオーロラを観ることが出来たと、国内でも大きな話題になりました。
実は青谷の旧国道9号線を走っているときに、日本海に暗いオレンジ色の光が広範囲にぼおっと見えたんです。前日の11日からこの日にかけてオーロラが日本でも見られる可能性があると話題になっていたそうなんですが、ボクはそのことを全く知りませんでした。その時のボクは「ん？イカ釣り漁船か」と思っていましたが、後でオーロラのことを知り、あの時に観たのはもしかしてオーロラだったんじゃなかったのか？と 後の報道で同時刻ごろに香住漁港でオーロラが見えたということを知って、香住で見えたんだったら青谷でも見えるんじゃないか？
信じるか信じないかはあなた次第 笑