雛罌粟(ひなげし)の目の覚める朱(あか)に嫉妬して
一輪挿しに無造作にいける

千切られた衝撃に耐え雛罌粟は
ひとひら欠けた花弁のままに
 
明日になれば
何処へ消えたか朱は失せ
罌粟の実ばかり
青々と立つ
 
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