二ッ川ウォッチング | ちくご子どもキャンパスブログ

企画室ふるさとみつはしさんが実施する「二ッ川ウォッチング」が、8月30日から31日にかけて1泊2日で開催されました。


企画室ふるさとみつはしさんは、柳川市三橋町で長年に渡り、「水」に係るイベントや奉仕活動を通じて、まちづくりや環境保全活動を行っています。「二ッ川ウォッチング」は、チルドレンズ・キャンパスが始まるずいぶん前から、企画室ふるさとみつはしさんが実施していた事業です。



1日目は、矢部川の治水と利水の歴史と技術を学びます。

バスに乗って柳川市を出発し、途中井堰を見学しながら、矢部川の源流がある矢部村を目指します。

井堰とは、川の水をせき止め、支流や田んぼの井出に水を引くための施設です。


矢部川流域は肥沃な平野が広がり、豊かな穀倉地帯となっていますが、水がなければ米は作れません。

また、上水道がない時代は、生活用水としても川の水が使われました。

だから水はとても大切なものでした。

私たちの先祖はいかにして水を確保するかに日々頭を悩ませました。

そしていろいろな技術を編み出しました。そのひとつが井堰です。

バスの中で、企画室ふるさとみつはし代表の江口先生がそういう話しをしてくださいました。



まずは、下流にある「象の鼻」と呼ばれる施設を見学しました。

水を平等にわけるための施設です。

「象の鼻」という呼称は、その形に由来します。



松原井堰は、矢部川の水を柳川方面にひくための施設で、戦国時代に作られました。

ここが沖端川の始点です。そして、沖端川の途中に二ッ川井堰が設けられ、二ッ川が始まります。

松原井堰は、現在はコンクリート製の自動転倒堰に改修されています。


江戸時代、矢部川を境にして、北が久留米藩、南が柳川藩でした。

その両藩が、矢部川の水をめぐってしばしば争いました爆弾

この松原井堰の上流に久留米藩が花宗井堰を作り、矢部川の水を花宗川に取り込みました。

すると松原井堰に水が流れてこず、柳川藩は水が不足して困りました。

そこで柳川藩は花宗井堰のすぐ上流の唐の瀬井堰を強固なものに作りかえ、自らの領地に水が流れるようにしました。


そうすると今度は久留米藩が水不足で困ったので、唐の瀬井堰の上流に惣河内井堰を作り、自領に水が流れるようにしました。

すると今度は柳川藩がその上流に込野井堰を作り、すると今度は久留米藩がその上流に黒木井堰を作り、すると今度は柳川藩がその上流に三ヶ名井堰を作り、という風に、17年間も争いは続いたそうですガーン




三ヶ名井堰で貯めた矢部川の水を、久留米藩の黒木井堰を迂回して柳川に導くための水路が、三ヶ名廻水路です。矢部川の本流のはるか上の方を流れています。川の標高差を利用して作られています。



バスは矢部川の源流がある矢部村に到着しました。

源流公園で昼食をとりましたおにぎり

矢部川の川幅は狭くなり、大きな岩がごろごろあります。



お弁当を食べ終えてから、現代の井堰、「日向神ダム」を見学に行きました。

ダム管理事務所の職員の方から、ダムについて説明していただきました。

日向神ダムは昭和35年に完成した重力式コンクリートダムだということです。

なんとYahooドーム16杯分の水を貯えることができ、洪水を防いでくれているそうですビックリマーク


今回も特別に堰堤の中に入らせていただけるとのことです。

ただし、昨年はエレベーターで下まで降りましたが、今回はらせん階段を歩いて降りなければならないそうです。




暗いらせん階段をぐるぐると回りながら、高さ79.5mの堰堤を降りていきます。




堰堤の内部には様々な機械がありました。

水門は通常、管理事務所から遠隔操作しますが、緊急時にはここでも操作できるようになっているそうです。


ダムの見学を終えたら、今日宿泊する大川市ふれあいの家に向かいます。

矢部村から有明海に面する大川市まで、1時間半ぐらい時間がかかるので、その間、九州大谷短期大学のパネル先生がレクリエーションをしてくださいました。




大川市ふれあいの家は、筑後川の河口にあります。

晩ご飯まで時間があったので、河川敷に散策に行きました走る人

矢部川の源流部とは川幅が全然違います。


干潮時で干潟が現れていました。干潟にはトビハゼやシオマネキかに座がたくさんいました。

干潟に入らないようにと注意していましたが、足をつっこむ子どもが続出ガーン靴どうするの・・・・。



夜は体育館でレクリエーションした後、今日学んだこと、発見したことをまとめます。

思いつくままふせん紙に書き込み、模造紙に貼っていきます。



次に、ふせん紙を関連するものでグルーピングします。

そして明日発表します。



翌日は、いよいよメインイベントの二ッ川での魚採りですうお座
大牟田市の小学校で教頭先生をされている今村先生が事前にレクチャーしてくださいました。

二ッ川(ふたつかがわ)は淡水魚の宝庫なので、全国から研究者が訪ねてくるそうです。

二ッ川にはオヤニラミアリアケギバチなどの絶滅が危惧される貴重な生き物もいるそうです。


さて予習が終わったら、二ッ川の起点に行き、どんこ舟に乗ります。

このコースは、通常の観光川下りでは下ることができません。

このイベントの時だけの特別な機会です。

いつもはオヤニラミの稚魚を放流するのですが、今年は暑さでほとんどが死んでしまったそうです。



子どもたちは網を持って魚を採ります。

水草の下にいるので、網を入れてさっとすくいます。

魚も生きるのに必死なので、簡単には捕まりません。

それでもみんながんばったので、いろいろな種類の魚が採れました。


カゼトゲタナゴ

これはカゼトゲタナゴです。




市街地に入るとゴミが目立つようになり、水の透明度が落ちてきました。

高いビルも建ち、景観も良いとは言えなくなりました。

ゴールの高畠公園に着いたら、みんなで採った魚を観察しました。

観察したら、川に返してあげます。



高畠公園でお弁当を食べたら、三橋公民館に戻り、まとめをしました。

今回採れた魚は、フナ、オイカワ、ハス、カマツカ、イトモロコ、ヤリタナゴ、アブラボテ、カゼタナゴ、ニッポンバラタナゴ(タイリクバラタナゴ?)、ヌマチチブ、オヤニラミ、ムギツク、カワヒガイ、ニゴイです。


ムギツクはオヤニラミに託卵するそうです。鳥のカッコウと同じですね。



最後に昨日と同じように発見したこと、おもしろかったことなどの感想をふせん紙に書きます。

関係するものをグルーピングしたら、みんなに一言ずつ感想を言ってもらいました。



夏休みも最終日、宿題がまだ残っている子もいたのに、参加してくれてありがとう。

君達が大きくなっても、オヤニラミやニッポンバラタナゴが二ッ川に住み続けることができるように、川の環境を守って行こうね。