広島の朝は祈りに包まれます。
小学校は登校日。
いつもよりも早い時間に登校し、みんなで黙祷を捧げます。
中学生の息子の部活開始時間は繰り下げられ、朝は家で黙祷してからの登校です。
戦争だけではなく、核兵器の恐ろしさを語り継いでいかなければ、愚かな人間は同じ過ちをおかしてしまう。
語り継いでいくこと、祈ること。
それは広島に住む私達の役割かもしれません。
8時15分 平和の鐘が鳴り響き、町々にはサイレンが流れます。
犠牲者の御霊に哀悼の誠を捧げると共に、平和と核兵器根絶を祈る。
そんな大きな祈りのパワーが世界中に届きますように。
以下は今年の子ども代表の誓いです。
広島市在住の小学校6年生が、学校で平和についての作文を書き、選ばれた20名が違憲交流しながら、誓いを考えています。
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平和への誓い
あなたにとって、大切な人は誰ですか。
家族、友だち、先生。
私たちには、大切な人がたくさんいます。
大切な人と一緒に過ごす。笑い合う。
そんな当たり前の日常はとても幸せです。
昭和20年(1945年)8月6日 午前8時15分。
道に転がる死体。
死体で埋め尽くされた川。
「水をくれ。」「水をください。」という声。
大切な人を一瞬で亡くし、当たり前の日常や未来が突然奪われました。
あれから77年経ちました。
今この瞬間も、日常を奪われている人たちが世界にはいます。
戦争は、昔のことではないのです。
自分が優位に立ち、自分の考えを押し通すこと、それは、強さとは言えません。
本当の強さとは、違いを認め、相手を受け入れること、思いやりの心をもち、相手を理解しようとすることです。
本当の強さをもてば、戦争は起こらないはずです。
過去に起こったことを変えることはできません。
しかし、未来は創ることができます。
悲しみを受け止め、立ち上がった被爆者は、私たちのために、平和な広島を創ってくれました。
今度は私たちの番です。
被爆者の声を聞き、思いを想像すること。
その思いをたくさんの人に伝えること。
そして、自分も周りの人も大切にし、互いに助け合うこと。
世界中の人の目に、平和な景色が映し出される未来を創るため、私たちは、行動していくことを誓います。
令和4年(2022年)8月6日
こども代表
広島市立幟町小学校6年 バルバラ・アレックス
広島市立中島小学校6年 山崎 鈴
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