あさになったので まどをあけます 🌷 荒井良二 文と絵とにかく、絵が素晴らしいのです。
彼の描く 油彩は 色彩が豊かで 、その色の美しさに
こころが 紐とける…そんな感じがします。
朝がきて、窓を開けているのは 子供たち…
みなそれぞれに、そこは大切な場所で、大好きな場所で、
ずっと今まで過ごしてきた場所。
窓を開けると、いつもの風景が目の前に広がり
そして安心するのです。
山の木々は青々と 命の息吹を感じさせ、
街は人でにぎわい、車が通りを埋め尽くす、
金色に輝く朝日は穏やかな 海を照らし
そして、窓を開けた子供の顔を照らすのです。
でもそれは、当たり前のことで、でも実は 当たり前ではないのです。
この絵本は、東日本大震災のあとに描かれました。
作者、荒井良二 は言います。
自分ができることは 絵本を開くことによって、読んだ人の窓を開けたり、風を吹かせたりっていう役目 。(平凡社「この絵本が好き」 2011年の絵本・国内第1位 インタビューから)
自分が 生まれ育ち、かかわった大切な、人、くらし、時間…
そこで窓を開けられなくなった人々の 心の痛みは底知れず
小さな悩みに くよくよする ちっぽけな私には
その気持ちに 寄り添うことすらおこがましいけれど
それでも 朝がきて、朝日が窓を照らすのです。
この絵本のページをめくると、黄色の多さに目を奪われます。
黄色は 人に喜びや やる気、希望をあたえ、楽しい気分にしてくれる色です。
作者のやさしさが 伝わる色彩 と 問いかけ…「きみの まちは はれているかな」
窓を開けるということは、
昨日とは少し違った自分が 心に石を抱えたままでも
それでも 新しい世界をつくっていこうと

そう、思うことなのでしょうか。






