「そうか、高津さんは?」
「あ、はい、それなんですが・・・。」
「・・・?」
「高津さん、当然お怒りかと思ったんですが、ニコニコしてて・・・。」
「ん?ニコニコ?」
「はい、何か、別に睨まれるわけでもなく、怒鳴られるわけでもなく、
ニコニコしてました。。。」
「ふ~~~ん。まあ、お前が落ち込んでると思って少しでも和らげようとして
ニコニコしていてくれたんじゃないか?」
「そんな感じにも見えなかったんでちょっと不思議だったんですが・・・。」
「なんでだ?普通に考えりゃそういう意味のニコニコじゃないか?」
「なんですが・・・そうなんですが、その後結構過激なことを言ってきたんですよ。」
「なんだ過激なことって?」
「ウチとの取引を考えなきゃいけない、って。」
「何っ?そりゃ本当か?俺はいつ行けばいいんだ?その話は高津さんの上司も
出てくるんだろうな当然!」
「いえ、なんかそういう感じでもなくて、それは全然具体的に出てきませんでした。」
「脅しか?ニコニコ笑いながら脅しか?」
「まあ、だから良く分からないというか、ニコニコしてるんで、もう怒ってないかと
思ったんですが、やっぱり怒っているのかな~、と。」
「んん、まあ、俺が今度行ったときにそれは聞いといてやるからあまり気にするな。」
「はあ、ま、気にしないようにはしたいですけど、なんか気になりますね。」
「いいから。」
「・・・はい。。。」
この日は帰るまで頭の片隅からこの不可解な高津の行動が消えず、
帰りの電車でも、もう一度この場面が繰り返すのであった。
(つづく・文中は全て仮名です)