大改修前に訪れた比叡山根本中堂の秋景色
平成15(2003)年に根本中堂を訪れた時の詩です。秋色に染まった景色を詠んでみたものです。平起こり七言絶句で押韻は韻目「陽」で(香、蒼、郷)を用いています。今回は横書きで表示しました。
(標題)ひえいしゅうしょく
(起句)あきをしむひえい ゆうこうをおくる
(承句)いっすいてらしきたりて せきそうにざす
(転句)こんぽんちゅうどう せんこのび
(結句)じゅりんさつさつとして せんきょうににたり
(平字、仄字、韻字の配置)
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「比叡山の秋景色」
すっかり秋が深まった比叡山は森林の香りが漂っているようです。一筋の光明が照らすような草むらに座っています。根本中堂は、いにしえからの美を今日まで保っています。林の梢に風の音が聞こえ、本当に仙人が住むところではないかとの錯覚さえ憶えます。