ACL敗退の翌日、クラブより石井監督の解任が発表された。
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個人的には、チーム強化、選手起用を含めた闘い方の面において強化部との相違部分も聞こえてきていたし、ACLで早々に敗退するようなことがあれば解任もあるだろうなと考えていたので大きな驚きは無い。

まあ仕方ないだろうな...ってのが率直な感想。

 
他クラブのサポから見れば就任以来の実績もあるしACL敗退で解任はどうなの?って感じる部分もあるだろうけれど、鹿島にとってそれだけ今季のACLタイトル奪取は重要ポイントだったということ。

それは今季の補強を見れば簡単にわかること。
今季のACLを闘うにあたって必要と思われる補強は出来たし、アジア制覇とCWCへの舞台へ再び上がることを目標にスポンサーを始めお金を工面したはず....となれば誰かが責任をとらなきゃならない。

そしてその責任を負うのは監督に他ならない....
 
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強化部の責任を求める人も少なくないけれど自分はちょっと違う。
今季の補強は鹿島にとっては出来得る限りの補強だったと思う....予算的にもポジション的なチーム編成上でも....CBが足りなかったことはさておき。

確かにペドロ・ジュニオールとレアンドロについては現時点で大きな結果を出してるとは言えない....ただそれを指揮官がフィットさせることが出来なかったとも言えるわけで。

 
広州との試合、結果をみれば2-1での勝利だけれど、内容的には今季の石井の采配を象徴しているようなゲームだったと思う。

石井自らが目標としているスタイル、高い位置からの連動したプレスでボールを奪い素早い攻守切り替えからのカウンター....前半は出来ていたけれど、後半広州が闘い方を修正し逆に強いプレッシャーをかけられると何も出来なくなってしまった。そしてそのピッチ上の変化に対応する術を与えることが出来ず、同ポジションの選手を交代して打開を図ろうとするのみ....

ハーフタイムコメントでも自分たちのやり方をするのみと話していたし....もちろんメディアにすべてを話すとは思えないけど....結局はうまくいかない時のオプションを用意できてない、用意しないのが石井の監督としての限界のような気がする。

鹿島はバルサじゃない....常に同じ戦い方で勝利出来るほど強くはないし、どんな相手にも同じ戦いが出来るほどの力もない。
 
戦い方の基本はしっかりベースに持ちそれを続けることは素晴らしいことかもしれない。
ただ現実的には優れた能力を持った選手の個性を活かせず、型にはめて戦わせてるとも言える。

 
一つの戦術を通し続けることで決まった選手しか起用出来ず、一部の選手にのみ負荷がかかる。
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今季既に怪我人が多く出たことで石井をかばう意見もわからなくはないけれど、怪我人が続出していることも石井のチームマネジメントが悪かったとも言えるわけで。

ターンオーバーする試合の選定ミスも現在の鹿島の厳しい状況を石井が招いたことも否めない。
 
だから石井の解任については自分自身は十分納得のいくことだった。
 
鹿島の監督として、公式戦の結果は93試合57勝7分29敗。
数字だけ見れば解任する数字じゃないけれど....逆に一昨年のナビスコ杯、昨季の1st優勝、CS優勝、天皇杯制覇を考えれば勝ち数がもっとあってもよいんじゃないかとも思える。

これも石井の監督としての物足りない部分をあらわしているんじゃないかと....
 
今回の解任についてクラブがあらたなスタートを切るタイミングとして十分納得はしているけれど、約2年間でタイトルを複数獲得し我々サポに歓喜を与えてくれたことは間違いなく石井の功績。
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特にCWCでの鹿島の躍進....日産スタジアムでのあのひと時は自分の人生において絶対に薄れること無い時間だ....そんな素晴らしい時間をくれたのも石井が監督だったからこそ。
感謝しかない....
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クラブハウスで顔をみかけ挨拶すれば気さくに接してくれて、いつでもサポを大事にする姿勢は石井の人間性そのもの。
解任されたからといって石井の功績を誰も忘れはしないし石井を嫌いになるサポなんて誰もいないだろう。
 
今回の石井の解任は今の鹿島において今の石井の役割が無くなっただけ。
いつかまた必ず石井の力が必要となる時期がくるはず.....
 
強化部も言っていたけれどチームは生き物....その時期、状況で変わっていくもの。
そのタイミングで適した指揮官がいなきゃならない....今は石井の時期じゃなくなったってことだけのこと。

石井だけじゃなく、セレーゾだってオリヴェイラ、ジョルジだってまた鹿島に必要な時期が来るかもしれない。
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その時にまた石井がその能力を発揮してくれたらいいだけ。
 
その時にはまたきっと今と同じようにごく当たり前のように誠実に真正面に我々サポと向き合ってくれるはず。

それが石井正忠という男。