9月14日は〝コスモスの日〟でした。ん?そんなの知らない?僕も最近まで知りませんでした。ホワイトデーから半年を迎えるこの日に、大切な人にコスモスを添えたプレゼントを贈る日として定着した…らしいけどそんなの知らんがな。
「秋桜」と書いて〝コスモス〟と読むようになったのは、1977年にリリースされた山口百恵が歌う「秋桜(コスモス)」が由来とされています。作詞・作曲はさだまさし。それまでは「あきざくら」はあくまでもコスモスの和名であり、「秋桜」と書いて「コスモス」とは読まなかったのです。さだまさし自身もタイトルを「秋桜」にするか「小春日和」にするか悩み、プロデューサーと相談して「秋桜」に(コスモス)とタイトルをつけて作品を完成させました。この曲は山口百恵が歌うことで一気に日本中に広まり、「秋桜」と書いて〝コスモス〟と読むのも一般化したのです。僕が子供の頃には違和感なく「秋桜」と書いて「コスモス」と読んでいました。言葉は変化していくものですが、一気に広まり一気に受け入れられて一般化した珍しい言葉かもしれません。
〝コスモス〟という言葉は、元々ギリシャ語で〝カオス(混沌)〟の対義語とのこと。意味としては「秩序・整列」を表しています。また、一般的に〝コスモス〟といえば宇宙のこと。古代ギリシャのピタゴラスは、天文学として宇宙では星が整列して調和がとれている。一見すると不規則なようでも天文現象の背景には数的な秩序がある。そこに大きな意味あいを見出し、「宇宙」のことを「秩序・整列」を表す〝コスモス〟という言葉で表したといわれます。秩序があって整列している宇宙は美しい。それは転じて、人の心や社会も調和がとれているほうが美しい。‶コスモス〟という言葉には哲学や数学、天文学や宗教の意味あいまで込められた壮大な宇宙論なのです。
秋の彼岸花が咲き終わった頃、ポツポツとコスモスが咲き始めます。しばらくすると小さな花をたくさん開かせて、整列して秩序を守っています。その姿は可愛らしく美しい。まるで夜空で星たちが囁きあっているように、風に吹かれてゆらゆらと揺れています。花言葉は‶調和〟であり、まさに宇宙なのです。
誰が最初にこの花を見て宇宙の星たちのようだね、キレイだね、まるで‶コスモス〟だねと呼びだしたのでしょうか。たいへんな感受性と感性の持ち主だと思うのです。またその呼び名が世界中に広まったことも凄いこと。ピタゴラスもほくそ笑んでいるかもしれません。
我々もコスモスのように、調和がとれて秩序があって美しく、みんなで仲良く優しく咲くことは出来ないのだろうか、なんて優しい気持ちにさせてくれる花です。みんなで同じ気持ちでコスモスを見つめよう。
‶宵闇に 星と囁く 秋桜〟 心の川柳