カミヤ・モブリー -私の母は誘拐犯- | チャレンジの日々

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1時間27分
2020

「あなたは私が誘拐した子」。大好きな母親から告げられた衝撃の真実。16歳の娘はその秘密を抱えて生きることを選ぶが、やがて母親は逮捕されてしまう。そこに現れる新しい家族。全米で話題となった実際の誘拐事件をもとに、育ての親と生みの親との狭間で揺れる娘の苦悩と葛藤を描く。

以上、映画情報サイトより引用




実話ベースですね。
アレクシスは、16歳の誕生日に、母に
「そろそろバイトがしたい」と話します。


愛されて育ったアレクシス。
欲しい物は全て買い与えているので、働く必要はない、と母グロリアは言うのですが、働いて自分のお金を得るということもしてみたいアレクシスは、グロリアに懇願します。

しかし、バイトの申し込みには、身分証明書が必要ということになり、グロリアは泣きながら娘に告白します。
「あなたは私の実の子ではない。
あなたは、私が誘拐してきた子なの」と。。。。

驚くアレクシスに、グロリアは説明します。

16年前、流産してしまったグロリアは、流産の事実を周囲に隠し、病院の産科から生まれたての新生児を連れ去って来ました。




そして、急な出産で1人で産んだことにして、誰にもその犯罪を知らせずに育ててきたのです。。。
でも、もう隠しておけなくなったグロリアは、これから自首をしてくるとアレクシスと夫に話します。

アレクシスと夫は、グロリアに言います。
「このまま、隠して生きていこう」と。
愛の絆の深い家族となっていたのですね。。。。

しかし、1年後、実の母シャナラに興味を持ったアレクシスが、その声だけでも聞いてみたいと、シャナラに電話してしまったことがきっかけで、グロリアは逮捕されてしまいます。


そして裁判。
シャナラは、自分の娘との18年という月日を奪われたことに怒り心頭。
無理であっても、グロリアには死刑を望む、とまで言います。

難しい話ですよね。。。

愛されて育ったアレクシスにとっては、母はグロリア1人。
グロリアだけが「ママ」と呼べる人で、グロリアの築いてきた家族が、アレクシスの家族なのです。

実の娘を奪われたシャナラにとっては、グロリアを許すことの出来ない気持ちも分かります。
でも、『愛する人の愛する人』を愛さないと、愛する人まで失ってしまうのではないでしょうか。
前回観た、「ストックホルム・ペンシルベニア」もそうでしたしね。

これっていうのは、結婚にも通じる話ではないかと思うんですね。
年末にYouTubeを見ていたら、天皇の弟さんの娘さんの結婚について、国民が反対している、という話をやっていまして。
国民っていうと、ウチの近所の悪ガキww(冬休みが始まった途端に、ウチの車にボールをぶつけてウン十万の修理費がかかってしまった惨劇が起こりました。。。)たちも、国民には違いないと思うのですが、あの子たちも反対しているとは思えないんですがね。
まあいいんですけど。
そのことに対し、天皇の弟さんは、娘の結婚を許したのだとか。
まあ、そういうことだろうなと、私は思ったんですね。
『愛する人の愛する人』を愛さないと、愛する人まで失ってしまうのだろうと。

あ、完全に脱線しました。
裁判の結果は、グロリアに22年の実刑。
当然なのですが、もうアレクシスはグロリアと家族として過ごすことは不可能になってしまったのです。
実話なので、その後も分かるのですが、アレクシスは、「母はグロリアだけ」と思いつつも、シャナラ一家とも、友好的に過ごそうとしているようです。

結果として、グロリアの犯罪によって、アレクシスを筆頭にシャナラの家族もグロリアの家族も、荊の道を歩むことになったのですから、誘拐というのは罪深いことだなあと思いましたね。

私的評価星星星