グッド・ライ 〜いちばん優しい嘘〜 | チャレンジの日々

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あらすじ
1983年、第二次スーダン内戦が勃発、マメールらスーダンの青少年たちは両親と故郷を失い、安全だと言われる隣国ケニアへ逃れるため、1000キロ以上にも及ぶ道を歩き続ける。途中、病気になったり、再び武装集団に襲われたりして、ケニアの難民キャンプにたどり着いたときに生き残っていたのは、 マメールと、ジェレマイア、ポール、姉のアビタルの4人だけだった。

それから10数年後の2000年、彼らに転機が訪れる。内戦によって両親や家も失った3600人のスーダン人の若者を、アメリカとスーダンが協力して全米各地に移住させる計画が実行に移されることになったのだ。

マメールたち4人は皆審査に合格、晴れてアメリカの土を踏むが、「女性は一般家庭が受け入れる」という移民局の規則によって、アビタルはマメールたちから離される。マメールたちは「難民の第三国定住制度」で受け入れたカンザスシティに向かい、世話係を担当する女性キャリーと合流する。

キャリーは彼らに就職を斡旋しようと奔走するが、電話を見たこともなく、マクドナルドも知らない彼らの就職は困難を極める。しかし、彼らはキャリーの奔走のおかげもあって何とか仕事に就く。

だが、その後も彼らは価値観の相違から様々なトラブルを引き起こし、キャリーは対応に苦慮する。

以上、wikiより引用




第二次スーダン内戦

第二次スーダン内戦(だいにじスーダンないせん)は、1983年に当時のヌメイリ政権が国政にイスラム法を導入したことに南部の非アラブ系住民(大半が黒人とアニミズム、一部キリスト教徒)が反発し勃発したスーダンの内戦である。
2005年までほぼ22年間続いたことから約190万人が死亡し、400万人以上が家を逐われた。
またこの内戦で、南部のヌエル族やディンカ族の子どもたち約二万人が、居住地を追われて孤児となり、スーダンのロストボーイズと呼ばれる集団避難民となった。
数は少ないがロストガールズもいる。


スーダンっていうのは、ここですね。


大変な歴史を辿っている国です。
第一次スーダン内戦は、1955年から1972年までの実に17年という月日。
南と北に分かれたために、一応の終了を迎えたものの、1983年にヌメイリの政策のために、また第二次スーダン内戦へと。。。。
これが22年も続き、190万人の死者に、400万人以上の流浪の民が生み出されるという(-_-;)

この映画は、その時1000キロ以上歩き続けて生き残った子供たちの話です。

でもね、スーダンの悲しい歴史は、それで終わったわけではなく、未だに過酷なのです。
南と北に分かれたことにより、国境紛争が起き、ハイパーインフレになるし、豪雨で家は流され、水源も汚染され。。。。
是非、ほんの少しでも、寄付できる余裕がある方は、南スーダンへの募金、お願いしたいです。

さて、本題、映画ですね。

内戦で両親を失い、住む土地さえなくなった子供たち。
隣のケニアまで、子供たちだけで1600キロの道を歩き出すのです。
4年の歳月をかけて、ですよ。。。。


途中、病に倒れる子もいて、遺体に枝をかけて別れ、また歩き出す子供たち。
さらに、兵士に見つかり、下の兄弟たちを救うため、犠牲を買って出る兄テオは連れ去られ。。。。
最終的に、ケニアの難民キャンプにたどり着けたのは、マメール・ジェレマイア・ポール・アビタルの4人だけでした。
本当に悲惨です。

そして10年後。
アメリカが難民の受け入れを申し出たため、4人の兄弟は、移住のため渡米します。


難民のお世話係のキャリーは彼らを出迎え、住宅や仕事の手配をします。


どこまでもピュアなスーダンの青年たち。


その心に触れた人々は誰もが、彼らを助けたいと思います。
でも、文化の違いというか、彼らはカルチャーショックを受けるんですよね。
食べるものなんて本当になかった祖国。
けれど、アメリカでは、賞味期限切れと言って、食べられる新品をどんどん捨てる。。。

スーパー勤務となったジェレマイアは、それが納得できないんですよね。
まあ、当たり前ですよね、手付かずの食べ物を大量に破棄させられるのですから。
食べ物に困った人に、その破棄食品をあげたことで、職を失います。

困難続きの兄弟たちですが、自分たちを受け入れてくれた国に感謝し、日々懸命に生きる姿は、素敵なんですよね。
胸に刺さるストーリーですよ。

ある日、子供の頃、あの過酷な旅の途中連れ去られた兄テオが、生きているかもしれないという情報が入ります。
自分たちのために犠牲になってくれた兄。
兄弟たちはたまらず、マメールが代表で、難民キャンプまで兄を探しに帰国します。

生きていたテオ。
感動の再会です(´;ω;`)ウゥゥ

兄を、可能性に挑戦できる国アメリカに連れ帰りたいマメールですが、ビザがおりません。
そこで、自分のパスポートをテオのものとして偽造し、兄だけアメリカへ送ることを決意するマメール。
2人で渡米できると思っていたテオは、空港の土壇場でそれを聞き、弟の意思を受け入れるのです。
ここが、いいんですよねぇ。。。。。

「いや、そんなことは出来ない。
俺が残るから、お前が行け。」
とは、言わないんですよね。
兄弟だからこそ、だと思うのです。
弟の気持ちが分かるのでしょう。
幼き日、助けてもらった命の恩返しがしたい弟の心。
受け入れてくれてありがとう、と思いました。
それも愛なんですよね。

そして、マメールは難民キャンプで医師として働くことに。

兄は、渡米し、兄弟たちと再会(´;ω;`)ウゥゥ


素敵な青年たちです。
何にだってなれるはず。

心から応援したい気持ちにさせてくれる映画です(#^.^#)

私的評価星星星星