去年の7月の話になってしまいますが、関西初進出として

大阪の中崎町というところで展示させていただきました。

 

中崎町は、古民家をリノベしたギャラリーやカフェが集まっていて

東京ではそれに相当する場所があまり思い当たりません。

 

強いて言えば、位置的にも雰囲気的にも

東日本橋〜浅草橋あたりが相当するのかな、と思います。

 

中崎町は日本家屋のリノベーションですが

東日本橋〜浅草橋は古いビルが対象になっています。

 

中崎町の街並

 

宿泊は梅田駅近くだったので、中崎町まで歩いたのですが、

途中に食事できそうな場所がほとんどなく、半端な時間だったこともあって

お昼は食べ損ねてしまいました。

 

仕方ないので、画廊に寄ってから中崎町の中でおやつを食べることにしました。

 

 

周囲から漏れ聞こえる声は当然ながら関西弁ですが、静かな雰囲気でした。

店の名前は忘れましたが、スタッフもいい感じでした。

 

でも使われている乳製品が、横浜市内にあるタカナシ乳業だったので、なんというか。

まあ、美味しいから選択されているのかもしれませんし、実際この焼きリンゴのパフェも美味しかったです。

 

このあと、当てもなく南の方にぶらぶら歩いて行き、アーケード街を通りました。

 

さすが大阪ならではの活気を感じました。

 

飲食店が充実していて、食にかける意気込みの違いを感じました。

 

関東にはどこか「武士は食わねど高楊枝」的な感覚がベースにあり、

関西よりはストイックな感じがします。

 

実際、関西の人からは「東京はまずい店にも並んでいるのが不思議」とも言われます。

 

ただ関西の方も、「とんかつは関東の方が美味しい」とおっしゃいます。

私は基本とんかつを食べないので、よくわかりませんが。

 

暑いし、いささかそのエネルギッシュさに当てられて、食への関心が薄れて来そうでした。

 

早めに夕食を取ろうと、当初調べておいた喫茶店を探しに、梅田の地下街に入りました。

 

梅田は異様に地下街が広くてびっくりしました。

 

目当ての店がなかなか見つからず、よく地図をみたらフロアを間違えていました。

 

最初に入ったのはこの店です。

 

本当の目当ての店は他にあったのですが、あまりにお腹が空いていて、負けてしまいました。

 

カレーって視覚的にあまり綺麗ではないので、載せないことが多いのですが、これは500円で

安くて美味しかったので、載せます。

 

特にこちらのマダムの

「たっぷりやで、めちゃめちゃたっぷり盛ったで」

的なことばかけがめちゃめちゃツボりました。

 

特にたっぷりでもなかったような気もしますが、そう言われるとなんとなくそんな気もしてくるから不思議です。

 

 

「コーヒーもたっぷりやで」

とのことで、なんとなく気持ち的に豊かになりました。

 

ビルの地下1階という、わりと目立たない場所にありますが、午後6時くらいで満席で、

お客さんは引きも切らずでした。

 

それも若い人も入っているので、関西にはそうした喫茶店文化が根付いているのだと思います。

 

この後に入って来たおひとりさま女性客は馴染みのようでしたが、クリームソーダについても

「めちゃめちゃたっぷり盛ったで」

とのことで、その女性客の方もわかっているのだと思いますが、嬉しそうでした。

 

他の二人のスタッフもベテランのようでした。

 

 

人間、満ち足りると店も見つかりやすくなるようで、もう一つの目当ての店はすぐ見つかりました。

なかなか奇抜な外観です。

 

中から見るともっと奇抜です。

 

これだけのものを作ったことにも、残して使い続けていることにも敬服です。

 

こういう喫茶店には賞を差し上げてほしいですね。

 

ラウンジではピアノの生演奏まであり、でもチャージもなく

飲み物もロイヤルミルクティーで600円で、普通かむしろ安いです。

 

 

翌日は天神橋筋のアーケードを歩いてみました。

旅行に行くと、必ずアーケードを歩きますが、その土地らしい雰囲気や活気が味わえるように思います。

思ったより南北に長くて時間がかかり、結局お昼は市場の2階にある食堂でカレーでした。

 

 

こちらも500円。安くてそこそこ美味い。

 

 

 

喫茶店の店名は横文字でなく、わりと古風なものが多いように思います。

 

もうちょっと大阪らしいものが食べてみたかったですが、今回はこれでよしとします。

 

大阪にはチェーン店でない喫茶店が多くていいと思います。

喫茶店文化が若い人にも根付いているようです。

このパフェ群にも並ならぬ熱意(というか執念)が感じられます。

 

なんとなく熱意に当てられて、気後れした感じです。