ニコライ・アンドレーヴィチ・リムスキー=コルサコフ(Николай Андреевич Римский-Корсаков)

1844.03.06 生まれ

1908.06.08 没


ロシア・ノブゴロド地方の片田舎で生まれたリムスキー=コルサコフの家系は、海軍に務める由緒正しい血筋であった。父、アンドレイ・ペトローヴィチは指揮者であり、また、地方の副知事も務めるなどした。

ニコライ・アンドレーヴィチは6歳の頃には家でピアノを弾き始め、教会音楽と民族音楽に興味を示し、さらに11歳になると自分で作曲を始める。幼い頃からロシアの作曲家の音楽だけでなくロッシーニやベートーヴェンの音楽にも触れ、こうして彼の才能は育まれていったのだ。

18歳で父が亡くなると、彼はサンクトペテルブルクに赴きミリー・バラキレフを筆頭とした「ロシア五人組」のメンバーと知り合う。ここでニコライ・アンドレーヴィチは彼らから作曲技法や作曲における楽器の扱い方を学んだ。

亡くなるまで精力的に活動を続け、数多くのオペラ、声楽曲、そしてオーケストラのための曲も書いた。ロシア音楽について-ことのほか声楽作品においては-彼なしで語ることはできない。


ロシアといえばもうひとつ避けては通れない芸術がある。黄金の時代とも呼ばれた19世紀、ロシアには才能豊かな詩人が溢れていた。そのうちの例えば、

アレクセイ・コンスタンティノヴィチ・トルストイ(1817-1875)、

アポッロン・ニコラエヴィチ・マイコフ(1821-1897)、

アレクサンドル・セルゲーヴィチ・プーシキン(1799-1837)など著名な詩人たちの作品に、ニコライ・アンドレーヴィチは曲をつけた。


今回のコンサートで取り扱う曲目に、「高みから吹く風のように」があり、この曲ではアレクセイ・コンスタンティノヴィチ・トルストイの詩を用いている。