子供の頃、茶色の雑種犬が、家にいた。
凄く気性のあらい犬だった。
ある日、父と散歩に行った犬が、
行方不明になった。
何日かたった、ある日の晩
その犬が帰ってきた。
身体中から、生ゴミのような強烈な
臭いがした。
父が玄関に入れてやったとたんに、
その犬が、
「クウ~ン、クウ~ン、ワオ、ワオ、
クウ~ン、クウ~ン、ワォ~ん、
ワォ~ん。クゥクゥ・・・・クゥ~ん」
今まで聞いたこともない声で、
なきだした。
ご主人様、つらかったよ~。
帰りたかったよ~。
父が、
「そうか、そうか。わかった、わかった」
「おまえ、臭いなあ。」
頭をなでなでしていた。
数年後、またしても散歩ちゅうに
いなくなり、今度は、それっきり帰ってこなかった・・。
父が、「あいつ、どうしとるんやろか」
ずっと心配していた。
私も、あの犬のことを思い出すと、いまだに胸が痛む。