随分、間隔が空いての投稿となってしまいました。

皆様のブログはちょくちょく覗かせて頂いて足跡を付けさせて貰っています。爆笑



有料老人ホームに勤めていた時の事です。

守秘義務違反?って思ったけど、月日が大分たったので、もういいかな?と思い、世間話のひとつと読み流して下さい。



どこの施設のどのフロアーにも困った入居者のひとりや二人や三人や四人は居るものです。笑い泣き


この話のイネさん(仮名)(笑)もそんな中のひとり。
男社会の中でキャリアウーマンとして働き、定年を迎え、貯めた貯金と自分自身の意志で老人ホームを選び、入居してきました。



息をする様に文句を言い、嫌味や愚痴は日常茶飯事。

リビングフロアーのひと席を自分の専属と決め、他の入居者の誰かがウッカリ座ろうものならば、烈火のごとく怒り💢攻撃しまくります。

誰かが、置いてある公共の新聞を指を舐めながら捲ったりしたのを発見したならば、
"汚いっ!!!"
と攻め、車椅子を蹴飛ばします。


食事が不味いと、厨房まで苦情を言いに行き調理担当者を辟易とさせます。

どんなに暑い日でも、"寒い"と言って冷房の温度を上げさせます。



正にヤリタイホウダイ!!!えーんえーんえーんえーん
スタッフからは腫れ物に触る様に扱われていました。


そんなイネさん、気に入らない人がいます。

認知症が大分悪化しているけれど足腰は丈夫で徘徊癖のある、同じ頃に入所したチビさん。

他人の部屋に侵入したり、行方不明になったりとスタッフを困らせてはいたけれど、小柄で、純粋無垢な感じで、皆から愛されていたキャラクターでした。




イネさんは、チビさんのやる事なす事、全てが気に入らない様子で、後を付いて行ってはチクリチクリと毒を吐いていました。

2人がなるべく一緒の空間で過ごさない様に気配り、蹴ったり突き飛ばしたりするのを見かけたら仲裁に入る様に皆で注意はしていましたが、常時見張っているのは無理です。



ある日、やっぱりもみ合っている2人に気付いたので駆け寄りました。






私が間に入った後も、殴る手は止みません。

防御する私の指の爪をイネさんの指がかすったのでしょう。

いきなり叫びだしました。





………お前がな!

常識が通じるような相手ではありません。

早速、嬉々として看護師さんの処へかけて行って
"ああ、痛い痛い!私は暴力をふるわれた!痛い痛い痛い!"
と訴えていました。

まぁ、誰も信じたりはしませんが………




暫くして、イネさんの指を治療した(?)看護師さんがやって来て
"取り敢えず謝りに行って"
と告げましたが私は断りました。

今度は看護師さんが2人でやって来て
"他の誰もがげれげれさんが暴力をふったなんて思わないけれど、入居者さんはお客様だから納得して言葉だけでいいから謝ってちょうだい"
と求められました。



"看護師さん達の立場も解るし、そうした方が簡単だし、速く解決するし、今まで社会人やっていて、もっともっと理不尽な目にも会っているけど、今回は謝れません。"
と突っぱねました。

看護師さん達はとても、困った様子でした。



だってここで私が謝ったら、今後仲裁に入る人が、躊躇う様になってしまう

もし、お客様である入居者さんの振り上げた拳が私に当たって怪我したりしても、やはり謝らなければならないの?

同じ職場にいる者同士が庇わなければ誰が自分たちを守ってくれるの?


頑なに謝罪を拒んだ私ですが、未だに答えはわかりません。
正しいのはどれでしょう?



東京のはしっこに住む婆のつぶやきでした。