先日、嬉しい贈り物を頂戴した。


母校のオーケストラのコンサートで久しぶりにお逢いした同窓のK先輩から、ご自身が翻訳された歴史的名著『対馬』を贈呈された。ドイツ人が書いた日本海海戦についての大作である。



世田谷徒然日記

(歴史的名著『対馬』)


この著名なドイツの作家による迫真の日露戦争史は、546ページもの大著で、これを先輩がおひとりで翻訳なさったことにまず、驚き敬服した。


先輩がこの翻訳に至る経緯について、ご説明くださった。


こんな名著がなぜ日本で翻訳されていないのであろうかと不思議に思い、まだ世に翻訳文が出ていないのであれば、自分で翻訳してしまおうと思い、翻訳に着手し、2年がかりで仕上げたとのこと。


その高き志と実行力に舌を巻いた。


K先輩は、同窓の理工学部建築科修士課程を修了され、35年間、大手建築会社に勤務され、その間、ドイツのシュトットガルト大学に留学経験もおありで、ドイツ語もネイティブ。奥様は美しいドイツ人。ドイツ駐在も長く、小生とは、まだ当日前の西ドイツのデュッセルドルフで出逢った。現在、ご家族と東京に在住されている。この前のコンサートでも奥さまともご挨拶させていただいた。


著者のFrankThiess氏は、バルト三国のラトビア生まれのドイツ人作家で、彼は、著書の中で、こう日本を評価している。


「日本人は単に勝ったのではなく、世界史に前例のない勝利によって、列強の一つに急激に上り詰めた。欧州人が数十年必要としたことを、日本人は一五年で成し遂げた。そして東アジアの主となった」と。


はたして、当時のヨーロッパ人の目に日露戦争はどう映ったのか。日本人讃歌であるとともにバルト民族への鎮魂歌でもある歴史的名著であると、この本への評価は高い。


さて、これからクリスマスシーズンにかけて、じっくり拝読させていただきたいと、いまから楽しみである。


【歴史的名著『対馬』】

URL;http://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/978-4-286-11209-1.jsp


●柄戸正(からとただし)
1949年生まれ
東京都出身
西ドイツ、シュツットガルト大学留学、早稲田大学建築学科修士課程修了
清水建設(株)に35年間勤務。
2011年退職。
現在フリー
東京都在住


●FrankThiess(フランクティース)
1890─1977
バルト三国のラトビア生まれのドイツ人作家
代表作に『対馬』、『悪霊の帝国』他多数