この連休中帰省先で旧友3人とそれぞれ個別に逢い旧交を温めあった。久しぶりに帰省すると好いことがあるものである。かけがえのない友人との嬉しい再会談笑である。


1人目は、E君。いま有数の進学校で高校の英語教師をしている。おまけに進路指導の責任者もしており多忙の極みのようであった。その中を時間をつくって徒然人の教授就任のお祝いをしてくれた。当方は、そんないいよ、と辞退をするのに、どうしてもお祝いさせてくれと彼の気持ちが嬉しかった。寿司屋でいろいろ語り合った。彼が筑波大学人間学類の学生だったころ、筑波大学の学生寮によく泊まりがけで遊びに行ったことを昨日のように思い出した。彼からペスタロッチという人物の名前も初めて聞いた。同じ教育分野にたずさわるものとして彼の教育への姿勢は勉強になった。


2人目は、M君。現在、社労士の仕事で活躍されている。志の高い高校大学と同窓同期の友人である。どうしても連れてゆきたい店があるというので、居酒屋で祝杯をあげてくれた後で、2次会に、こじゃれた粋なスナックに連れていったくれた。スナックはいままで縁がなくて一度も行ったことがなかったが、そこのママが70代の大ベテランの方で、M君とは永年のおつきあいだそうで、とても人柄の温かい好い方であった。今日は貸切状態。美味しい赤ワインで乾杯した後、ほろ酔い加減の中で、突然嬉しいことが起こった。驚くことに徒然人のお祝いにママがシャンソンを歌ってくださったのである。「パリの空の下、セーヌは流れる」「バラ色の人生」等の名曲をご披露いただき、感動した。とても上手。心に響く歌声。シャンソンを聴きながらよくドイツから陸路アウトバーンを飛ばして通ったパリの日々を思い出した。後で伺ったら、ママは昔、東京銀座の「銀パリ」で本格的にシャンソンを歌っていらっしゃったプロのシャンソン歌手であったらしい。嬉しいハプニングであった。こうした心にくい演出をしてくださったM君に感謝である。


3人目は、U君。医者である。眼科の専門医で活躍されている。わざわざ列車にのって逢いにきてくれた。いきつけのカフェ「ロッシュ」で美味しい深挽き珈琲を頂きながら、時間を忘れて語り合った。高校時代、生徒会をしていたころ、彼とはよく深夜まで語り合った。彼が自治医大に進学した時に、彼の学生寮に泊まりこんで、他の医学生に紛れ込んで一緒に内科の授業を受講したことが昨日のことのように思い出された。その後、近所の美味しいおにぎりやでも昼間からビールで乾杯、嬉しい祝杯をあげてくれた。話はつきなかった。


こうして3人のかけがえのない友人と逢って、つくずく思うことがある。友達ってありがたい。その一言である。こうした素晴らしい友人に出逢うことができ、そして月日を経て、何十年も変わらずに長いお付き合いができていることに、心から感謝した。